レトロゲームレビュー/炎の闘球児 ドッジ弾平2

炎の闘球児 ドッジ弾平2

 

 

機種

ファミリーコンピュータ

発売元

サンソフト

ジャンル

カード式ドッジボール

発売日

93年3月26日

価格

6,800円

プレイ時間

10時間以上

 

 

「ドッジ(dodge)=受け止める」の熱血少年奮闘記

 

 

グラフィック

アクション部分はSFCの作品と見比べるとさすがに劣ってはいるが、試合中は

原作のアニメに近い迫力のある演出が楽しめる。スーパーショットは興奮だ。

 

サウンド

アクション部分のコミカルに、そしてバトルでは緊張を誘い、どちらも無難に

まとまっているが、単調で力が足りていない。効果音もまずまずといった程度。

 7

システム

アクション部分はあまり意味を感じないが、楽しく動かせるだけでも悪くない。

カードバトルは戦略的だが複雑というわけではないので、なかなか遊びやすい。

 

操作性

アクション部分は、操作性は悪いがボールを投げるのがおもしろい。

肝心のカードバトルは行動とカードを選ぶだけなので、特別難しいことはない。

 

プラス要素

アクション部分はお遣いをさせられている感覚で、ほとんど意味はない。

試合はパラメータの調節も今ひとつで難易度は高め、運にも大きく左右され、

ワンパターンになりがちだった。しかし演出面には力が入っており楽しめた。

 

外観評価点

 

35

プレイ感想

アクション部分ではボールを投げても勢い良く弾むだけで全く使い道はない。

しかし試合ではイメージが一変し、戦略と根気が必要な粘っこい戦いが始まる。

体力やキャッチ力の少ない相手を探し、何度もショットを繰り返して体力を削る。

時間制限があるために、大胆な戦法が取りにくく、ワンパターンになりがちな

ところが残念ではあったが、迫力のあるバトルが楽しめたので満足できた。

 

内容評価点

 

32

総合評価点

 

67

コメント

 「炎の闘球児 ドッジ弾平」はコロコロコミックで89年から95年まで連載され、

91年にアニメ化。日本中にドッジボールブームを巻き起こした作品である。

 

 「ドッジ弾平」のゲーム作品は、その発売が見事に92年に集中している。

やはりアニメ化され、その人気が絶頂となった時期だったということなのだろう。

サンソフトからはFCとSFCでそれぞれ1作ずつ、ハドソンからはゲームボーイと

PCエンジンで1作ずつ、セガからはメガドライブとゲームギアで1作ずつと、

合計6作品が同じ年に発売されるという・・・こんなこと他にはあっただろうか。

 

 サンソフトから発売された本シリーズは、第一作がFC、第二作がSFCで

発売され、その後に第三作目となる本作がFCから発売されたわけだが、

これは別に本作がバージョンダウンしたと考える必要はない。SFC版が完全な

アクション形式であり、発売時期がFC版の第1作目と非常に近いことから、

おそらくFC版とSFC版は全く別物として制作されていたと予測できるからだ。

 

 ちなみに、本作のカードバトルは前作と比べると大幅な変更が施されている。

もはや全くの別物と言っても過言ではない。前作では、試合の展開を予想し、

カードを予め3枚選んでおくという形だったのに対し、本作では、先に行動を

決定してからカードを選ぶことで、よりシンプルに、そしてプレイヤーの意図に

準じる形となっている。

 

 

2006年8月12日

2006年8月21日訂正