レトロゲームレビュー/北斗の拳2
北斗の拳2
機種 |
ファミリーコンピュータ |
発売元 |
東映動画 |
ジャンル |
アクション |
発売日 |
87年4月17日 |
価格 |
5,300円 |
プレイ時間 |
15時間以上 |
今回もやっぱり「あぺし」と「ひでぶ」が飛んでいくのね
グラフィック |
全体的に建物のある景色が多く、荒野を行くというイメージとは少し違っている。 キャラクターは線がはっきりしてよく見える。パラメータなどもすっきり見やすい。 |
7 |
サウンド |
まるで超音波を聞いているかのような高音域のBGMが永遠とループし続ける。 これは耳障り。その代わりに、攻撃したときや倒した時の効果音はおもしろい。 |
4 |
システム |
ほぼ前作と同じと言っていいが、ステータスがはっきりと描かれた分、体力や あべし、ひでぶの必要数がわかりやすくなっている。 |
3 |
操作性 |
これまた前作とほぼ同様。扱い辛くもケンシロウらしい超ハイジャンプ、そして ボタンを押しているだけで繰り出されるパンチ、キックの連打。気分だけはいい。 |
7 |
プラス要素 |
他の作品と根本的な違いがないのが残念だが、ケンシロウの動きや全体の 演出などには北斗の拳らしさが感じられる。中盤以降の難易度は異常に高い。 |
4 |
外観評価点 |
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25 |
プレイ感想 |
百列拳や百列脚を喰らわす気持ちよさ。そして今ではもう大っぴらに誉めては いけないのだが、あの相手のやられ方。たまんねぇ。だがそのプレイスタイルは 極めてストイックで単調。気を抜くとみるみる体力を削ぎ取られてしまうので油断 する暇はないし、ここでケンシロウの大味な動きが非常に厄介になってくる。 特に後半は攻撃が激しすぎてクリアはほぼ不可能。素材はいいしらしさも良く 出せているのだから、もう少し気楽に遊べるようにして欲しかった。 |
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内容評価点 |
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25 |
総合評価点 |
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50 |
コメント |
「北斗の拳」は皆さんの心にいつまでも残る名作だというのは間違いない。 しかし、1997年に起きた酒木薔薇聖斗事件で問題視されてからは、もはや 再放送の機会が与えられることのないであろう悲劇のアニメとなってしまった。 我々にとっては、大迫力でおもしろいことこの上ない作品だった「北斗の拳」が、 なぜ最近では悪影響とされ規制されてしまうのか。それには、私の見解では 及ばないような難しい部分もあるだろうが、ある一つの点については揺ぎ無い。 私は以前、アタックアニマル学園の紹介のときにも似たような内容のことを 書いたので、ひょっとすると内容が重複してしまっているかもしれないが、 普段あまりこういうことを書く機会はないということで、大目に見ていただきたい。 悪いのは一口に言ってしまえば時代。共働きで親が子に接してやれない、 または親の教育が疑問視されている現代では、環境と子供との間に良質な フィルターは存在しなくなる。それはつまり、周囲を取り巻く環境による影響が、 子供達にダイレクトに伝わってしまうということである。例えば、我々が幼少の 頃は、「北斗の拳」は規制されてはいなかったが、“これはおもしろそうだけど おそらく、人を殴ったら親に叱られる、という しかし、現在ではそれがいいことなのか悪いことなのかも知らないまま育って いく子供達が増えいると考えていいだろう。信じたくない話ではあるが、実際に こういった事件が増えているのだから、もう否定のしようがない。 このような事態を改善するために、悪影響なものを規制するという方法は、 間違いなく一つの策ではある。善悪の判断をつけられないなら、悪影響なもの は全て排除しよう。確かに間違いではない。しかし、これが非常に安易な妥協策であるということもまたに思えて仕方がない。根本的な解決は、やはり子供達 自信が正しい判断をできるような教育を、環境を、そして時代を作ることだろう。 今更もう手遅れだから、と言うのは簡単だが、このような尻拭いをし続けても、 。 そうでないと、私の大好きなビデオゲームが第一の標的となって、悪影響だ しょうもないものだという一般的な概念が消えてくれないからである。 |
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2002年11月9日 2005年12月11日訂正 |