レトロゲームレビュー/グラディウス
グラディウス
機種 |
ファミリーコンピュータ |
発売元 |
コナミ |
ジャンル |
横スクロールシューティング |
発売日 |
86年4月25日 |
価格 |
4,900円 |
プレイ時間 |
7時間以上 |
あまりの完成度の高さが、後に自らの首を締める事となった。
グラフィック |
間違いなく、当時のトップレベルであり、その質感は現在でもなお健在の域。 自機、敵機、オブジェクト、画面構成も既に完成の域であり、よって完璧か。 |
9 |
サウンド |
踊り出しそうなほど力強くて、宇宙を感じるほど透き通った秀逸なBGMは、 なんと全ステージ分用意されていて、どれを取ってもすごいところがすごい。 |
9 |
システム |
独自のパワーアップシステムは、バリエーションが少なめではあるものの、 人それぞれの戦略、攻略法を生み出し、一つの完成系の元祖となった。 |
8 |
操作性 |
自機のスピードはある程度調節できるので、あまり文句は言えないが、 もう少し段階を増やして欲しかった。戦闘機が遅過ぎたり速過ぎたりしたので。 |
7 |
プラス要素 |
緻密に練りこまれた敵の行動パターンと難易度の高さは、明らかに確信犯。 歯応えはありまくりなので、コナミコマンドはどんどん使ってもいいのでは。 |
7 |
外観評価点 |
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40 |
プレイ感想 |
ビッグバイパーがポツンと宇宙に放り出され、もうどこから現れるのか 分かっている5連の敵を、当たり前のように連射で倒してパワーアップする。 毎回確実に成功するとも限らないし、毎回少しずつ違う事をしてしまうのが、 まだまだ初心者の情けないところなのだろうか。おそらく、今作のおもしろさは タイミングとパターンを覚える事にあり、上級者は完璧なプレイを心がけていく。 正直言って、敵の攻撃を交わし切りながら、思い通りにパワーアップするのは、 とても難しいのだが、このタイミングとパターンをマスターし、完璧な位置取り、 射撃が出来るようになったときの優越感は、たまらないに違いない。 残念ながら、プレイ当時まだ幼少(6歳頃)だった自分は、3面をクリアする 事も稀だったが、できる事ならば、もう一度プレイして、今度はなんとか クリアしてみたいなあ、と思える出来だった。 |
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内容評価点 |
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35 |
総合評価点 |
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75 |
コメント |
85年にアーケードゲームとして登場し、人々に大きな驚きをもたらしたのが、 この「グラディウス」だ。このアーケード版には、当時コナミ自身が開発した、 新しいマザーボードである「バブルシステム」が用いられ、それによって、 美麗なグラフィックとサウンドを実現することが可能になったのである。 そして、内容的にも、位置取りや攻略方等は、製作者側の緻密な計算の 上に成り立っており、完成度も非常に高かった。 しかし、現在、コナミのシューティングゲームがほとんど注目されてないのは、 誰の目にも明らかな事実である。「ツインビー」に始まり、「グラディウス」、 「沙羅曼蛇」と、人々を魅了してきた名作シューティング達。さらには、見事に グレードアップを果たした「グラディウスU」で、その人気は頂点に達した。 しかし、「グラディウスV」が発売した辺りから、だんだんとその勢いは衰え、 現在では注目されない状況に陥ってしまっている。 「グラディウス」が注目されなくなった理由はいろいろと考えられるが、 一番に考えられる原因は、やはりマンネリ(新鮮さ、独創性の無さ)だろう。 「グラディウス」のおもしろさが、パターンを覚え、それを忠実に再現する ストイックさにあるとするならば、今作は「横スクロール」を頑なに守る必要は 無かったのかも知れない。もしも、製作者が本当に大事な事を守らず、 「横スクロール」が大事だとばかりに、意地になって守り続けていたのならば、 やはり、人気を保持していく事は難しいに決まっていると思えるのである。 「グラディウス」以降、ご存知の通り、コナミのシューティングゲームは、 「パロディウスシリーズ」へと移行していくことになったわけだが、 これについてのお話は、また次の機会にしたいと思います。 |
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1999年 6月 2002年 8月20日訂正 2003年 9月 3日訂正 |