レトロゲームレビュー/ゴジラ

ゴジラ

 

 

機種

ファミリーコンピュータ

発売元

東宝

開発

任天堂

ジャンル

アクション

発売日

88年12月22日

価格

5,800円

プレイ時間

10時間以上

 

 

モスラはあまりにも弱過ぎた。

 

 

グラフィック

次々とフィールドを破壊していくゴジラの迫力と何もできずにやられる防衛軍。

FCとは思えないほど細かく書き込まれており、雰囲気は本物に負けないほど。

 9

サウンド

マップ画面では荒々しい破壊的な音楽、そしてやりすぎとも思えるほど深刻で

重っ苦しい、まるで瞑想しているかのような曲。疲れるが雰囲気は出まくりだ。

 

システム

升目状になったマップ画面で進む道筋を決めて、実際のフィールドに突入する。

また、マップ毎にボスがおり、ぶつかったらタイマン勝負。勝てば次のマップへ。

 

操作性

グラフィックの処理のためなのか、ボタンを押してから動くまでが明らかに遅い。

ゴジラは鈍い、と言われればそうかもしれないが、こうはっきりと遅れると辛い。

 

プラス要素

フィールドを破壊するのはかなり豪快だし、ボスキャラもいろいろ揃ってるし、

超弱いがモスラも使えるしで、なかなかに満足のいく内容となっていた。

 

外観評価点

 

35

プレイ感想

特に戦略性は無いのだが、ゴジラとモスラという2体の手駒をマップ上で進軍

させるシミュレーション的な要素から始まり、次に進んだ地点のフィールド内を

進んでいくアクションパートに突入する。意表を突いたシステムに刺激され、

そして、フィールドでゴジラが全てを破壊していくその迫力に興奮してしまった。

難易度はかなり高めで、ただ破壊していくだけでは後々が辛くなってしまう。

ボス戦のために残り体力に気を配りながら進んでいくのがベターな作戦だ。

操作レスポンスが悪く、雰囲気も重いので、すぐに疲れてしまうのが難点だが、

ネームバリューに頼らない、ちゃんと遊べるゲームだったのが良かった。

 

内容評価点

 

29

総合評価点

 

64

コメント

 映画「ゴジラ」の第一作が放映されたのは1954年・・・・。なんと今から50年

以上も昔である。そして今作が発売されたのは1988年。・・・・つまり、今作は

ゴジラ誕生から30年以上も後に発売されたということになる。何百万人、という

観客動員数を毎回あたりまえのように記録していたゴジラが、なぜゲーム業界

に顔を出す必要があったのだろうか。案外、彼らにはゲーム市場が映画以上に

魅力的に映ったのかもしれない。1962年に、ゴジラが「ゴジラ対キングコング」

で1250万人を動員したのに対し、マリオは国内でこそ700万本と劣れど、

全世界を含めれば4000万本以上という破格の数字を叩き出したのだから・・。

 

 私もこのコメントを書いている途中に知ったのだが、今作はなんと任天堂が

開発していた。道理でしっかり作られていると思ったわけだが、その重苦しい

雰囲気や意表を突いたゲームシステムからは、とても任天堂が開発している

だなんて思えなかった。今見ると、確かにソフトの表に任天堂と書いてあるが、

子供だった私にとっては、もし気付いていたとしてもどうでいい事だっただろう。

 

 そうそう、「ゴジラ対キングコング」で思い出したのだが、コナミから発売された

「キングコング」は、ゴジラよりもさらに20年以上昔の1933年に放映された

映画である。ひょっとしたら、これが最も古い映画のゲーム作品になるのかも

しれないが。正直他にもあるかもしれないし、私には全くわかりません。

 

 

2002年3月10日

2005年11月24日訂正