レトロゲームレビュー/がんばれゴエモン からくり道中

がんばれゴエモン! からくり道中

 

 

機種

ファミリーコンピュータ

発売元

コナミ

ジャンル

アクション

発売日

86年7月30日

価格

5,300円

プレイ時間

10時間以上

 

 

まじでがんばれ!

 

 

グラフィック

渋くて浅い色使いが目立ち、江戸時代の人々や街の雰囲気はしっかりと表現

できていた。敵キャラも時代にピッタリで、その表情なども見ていておもしろい。

 

サウンド

歌舞伎系と言ったらよいのだろうか?三味線の音色と歯切れのよいメロディが

これまた我々に江戸時代を想像させる。効果音も歌舞伎系でいい味出してる。

 

システム

小判や通行手形、宿屋や万屋など、時代と関わりの深いものがゲームでも重要

な位置を占めている。迷路探索や隠し通路などのおまけ的要素もたくさんある。

 

操作性

キセル攻撃にせよ小判投げにせよ、縦方向がズレていると攻撃が当たらない。

移動速度は速めなので気持ちいいが、ジャンプは自由が効かないので嫌だ。

 6

プラス要素

広いステージの中を隠し階段を探したりしながら目一杯楽しむことができる。

ただボリュームが多すぎて普通に遊んでいたらクリアはほぼ無理だ。

 

外観評価点

 

36

プレイ感想

とにかくステージをクリアするためには通行手形が必要なので、あちこちで

ジャンプしまくって隠し階段を発見したり、秘密の通路(迷路)に挑戦したり、

もしくはお金で不渡りを買ったり・・・、これらは全て違う方法にも思えるのだが、

この3つの方法をバランスよく活用することで、スムーズに先へ進んでいける。

ただ敵を倒し辛かったり敵にぶつかったり、また崖に落ちてしまったりと

操作性に少々難があると思えるのだが、それにも救済措置はとられており、

防具を身につけたり体力を回復できたりということでカバーされている。

しかし、喜んでいいのか悪いのか、ボリュームがいささか多過ぎた。普通に

プレイしていたら、昼から始めても夜になってしまう。大人でも辛かっただろう。

 

内容評価点

 

31

総合評価点

 

67

コメント

 現在ではコナミの定番タイトルとなっている、「がんばれゴエモン」シリーズ。

その記念すべき第1弾となったのが、今作「からくり道中」だ。

今作は、それまで主流だった真横からの視点ではなく、そこに奥行きを加え、

擬似的な3次元ステージを主体としたアクションゲームとなっている。

 

 内容的にもこれまでのアクションゲームを発展させたという印象が強く、

お金で食べ物(回復アイテム)や防具を買ったり、宿に止まったり、さらには

迷路に挑戦したりということで、例えるなら、今作から約半年前に発売された、

アクションRPGの「ゼルダの伝説」的な要素も含んだアクションと言えよう。

 

 ただ、やはり今作にも拭い去れないアクションゲームの性が見受けられる。

それは今作が「ジャンプゲーム」だということなのだが、「踏む」という動作こそ

無いにせよ、隠し階段を見つけるにも道具を見つけるにもジャンプが必要で、

常にジャンプし続けてしまうようなゲーム性になってしまっているところを見ると、

やはり「スーパーマリオブラザーズ」の印象が、製作者に固定観念を植え付けて

しまうほど強大なものだったのだと改めて思い知るのである。

 

 しかし、「がんばれゴエモン」シリーズは、大量の凡作アクションゲームと共に、

記憶の彼方に埋もれていくという事はなかった。回を重ねる度に、魅力的な

遊びを取り入れ、長きに渡ってその人気を維持し続けていくこととなるのである。

 

 

2002年 3月10日

2004年 4月14日訂正