レトロゲームレビュー/エレベーターアクション

エレベーターアクション

 

 

機種

ファミリーコンピュータ

発売元

タイトー

ジャンル

アクション

発売日

85年6月28日

価格

4,900円

プレイ時間

5時間以上

 

 

機密書類を盗み出せ。エレベーターには挟まるな。

 

 

グラフィック

 

全体的に暗めの色を使っているせいか、ほとんど見栄えはしていない。

敵キャラクターのパターンも1種類しかなく、少し寂し過ぎる。

 

サウンド

 

これまた寂しく、たったの1曲のみ。しかし、これ以上もこれ以下も無い、

今作にはこれしかあり得ない名曲。その独特なリズムは、頭から離れない。

 

システム

 

エレベーターに乗ったり、電球を撃ち落せたり、ドアに隠れられたり、

エスカレーターもある。機密書類のある部屋のドアは赤く、あからさま過ぎた。

 

操作性

 

主人公の動きはコミカルでおもしろいが、ドアに入り辛く、エスカレーターも

乗り辛い。降りた瞬間登ってしまったりすることも。結構難ありだ。

 

プラス要素

遊び方には広がりを感じられるが、ステージのバリエーションが少ないので、

それほど長くプレイできるとは思えない。

 

外観評価点

 

 

24

プレイ感想

敵の銃弾を避けながらゴールを目指すのは、なかなかのスリルを味わえる。

ドアに入るタイミングや、エスカレーターを降りるタイミングも重要になってくる。

そして、題名にある通り、エレベーターでのアクションで、全てが決まってくる。

敵を潰すのも、電球を落とすのも、乗り遅れるのも、弾を交わすのも全てここ。

しかし、ステージがマンションに限られており、飽きが早いのも事実で残念だ。

このシステムで、他の建物も降りてみたい。という欲求が残ってしまった。

 

内容評価点

 

26

総合評価点

 

 

50

コメント

 1983年にゲームセンターで大ヒットし、85年にFCへ移植された今作は、

2002年(12月20日)、GBAで再び登場する事となるほどの名作であり、

今作を知る人は非常に多いだろう。

 

 この時代は、まだまだROMの容量が1M(1メガビット≒1000ビット)にも

達しておらず、そこに、ゲームの土台と一つのアイデアを盛り込んだら、

もう何も入れられないほど、容量に余裕が無かったわけだが、今作は、

そのアイデアをうまく形にできているからこそ、名作と呼ばれるのだろう。

 

 最近ではCD−ROM、あるいはDVD−ROMが主流となり、その容量は、

CDでさえ500MBを、DVDともなれば、裕に2GBを超えている。

(ちなみに、1GB(ギガバイト)は1000MB(メガバイト)、1MBは1000バイト、

そして、少々ややこやしいが、1バイトは8ビットである。)

つまり、現在は、FC発売時と比べ圧倒的(1000万倍以上)に容量は

増えたことになる。しかし、1000万倍おもしろくなったか、というと果てさて。

 

 2000年前後から、その大容量ROMに過去の作品を詰め込んで発売する、

ということが各メーカーで見られるようになった。過去の努力の結晶を

簡単に詰め合わせてしまうのはどうかと思うが、そんなことが出来るのも、

時代が進歩したからに他ならない。そんな昔の作品と、現在の作品とを

比べてみると、たくさんの部分が、良くも悪くも変化している事に気付く。

そんなところを眺めながら、ゲームのおもしろさを考えてみたりするのかな。

 

 

2002年 4月 7日

2003年 7月27日訂正