レトロゲームレビュー/ドラゴンクエストVII 〜エデンの戦士たち〜
ドラゴンクエストVII
エデンの戦士たち
機種 |
プレイステーション |
開発 |
ハートビート、アルテピアッツァ |
発売元 |
エニックス |
ジャンル |
ロールプレイング |
発売日 |
00年8月26日 |
価格 |
7,800円 |
シナリオ |
堀井雄二 |
サウンド |
すぎやまこういち |
キャラクターデザイン |
鳥山明 |
国内出荷本数 |
411万本 |
プレイ時間 |
130時間以上 |
進化した技術によって描かれた、RPGのテキスト。
グラフィック |
地形や建物が3Dになっても、見た目の柔らかい感じはやはりドラクエのまま。 だが、ムービーは逆の意味で唖然とさせられる。これは絶対に無い方がいい。 |
7 |
サウンド |
ドラクエらしさは出ているがマンネリ感は否めない。豪華な曲は増えたが、心に 残って口ずさめるような曲は減った気がする。必要以上に豪華なのが原因か? |
8 |
システム |
今回は、石版を探し回って集めないと先に進めないという変わった進め方だ。 モンスターが仲間にならないのは残念だが、転職の幅がさらに広がっている。 移民を集めるというのはいまいちか。仲間と会話できるのはけっこう嬉しい。 |
8 |
操作性 |
3Dになった代わりに、建物の入り口で引っ掛かったり物を押し辛かったりする。 フィールドや戦闘でのコマンドは問題無かった。 |
7 |
プラス要素 |
地道な経験値稼ぎや職業のマスター、石版の収集や裏ダンジョンの攻略など、 総プレイ時間は約100時間。吐きそうなボリュームだが悪いことではないよね。 |
9 |
外観評価点 |
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39 |
プレイ感想 |
3Dになるということで当初はどうなるものかと心配していたが、そんな心配を よそに良くも悪くも今まで通りのドラクエだった。住人たちの狙っているとしか 思えない台詞、武器や防具の値段、敵の強さ、そして経験値の少なさまで、 10年以上前にプレイしていたドラクエと何ら変わりはない。ムービーは・・・ 非常に気持ち悪かったのでもう忘れよう。道中は、仲間達と自由に話しながら、 決して強制されることなく、自らの意思で新しい世界へ進んでいけたと思う。 そこに住む人々が抱える問題を知り、それを解決しながらの約100時間。 驚きは少なかったが、今回も安心して遊べる存在でいてくれた。 |
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内容評価点 |
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45 |
総合評価点 |
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84 |
コメント |
99年初頭に、”今年こそ出ますように”というキャッチフレーズのCMでファンを 期待させておきながら、見事に裏切ってくれた今作。今回は5年というあまりに 長い時間ファンを待たせた。それでも結局ドラクエ史上最多となる400万本の セールスを記録するあたりが、なんとも憎らしい。ついでに、今作が発売される 約1ヶ月前には「ファイナルファンタジーIX」も発売されており、この2000年は 日本を代表する2大RPGの話題で大いに盛り上がった。私も、大学受験を控え る身ながら、両作品とも十二分に楽しんでしまった口である。 今作も大好評に終わったわけだが、堀井氏は開発中、悩みに悩んでいた。 ゲームの本質を守り、時間がかかってもじっくりと進めるものにするべきか。 それとも今の時代にあわせて、簡単に物語だけ楽しめるものにするべきか。 結局は今まで通り前者を選んだ堀井氏は、「時代の流に逆らうかのような 選択だったが、あながち間違いではなかった。」と後に今作を振り返っている。 2002年、「VI」「VII」の開発を担当していたハートビートが、ゲーム制作事業 から一時撤退する事が発表された。その理由が単に膨大な開発期間のため だと断定する事はできないが、ドラクエの製作がスタッフにとてつもない負担と プレッシャーを与えていたという事は間違い無いだろう。 こうして「VIII」の開発はレベルファイブへと引き継がれた。レベルファイブは この時点では「ダーククラウド」、「ダーククロニクル」の2作のみの発売ながら、 その開発力とアイデアの質は疑う余地も無く、これからも引き続き注目すべき メーカーといえる。ドラゴンクエストは「VIII」で生まれ変わるかもしれない。 |
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2002年 5月 3日 2004年 2月13日訂正 2005年 9月 3日訂正 |