レトロゲームレビュー/クロノトリガー

CHRONO TRIGGER

 

 

機種

スーパーファミコン、プレイステーション

発売元

スクウェア

ジャンル

ロールプレイング

発売日

95年3月11日

プレイステーション版:99年11月2日

PS one Books版:02年1月17日

価格

11,400円

プレイステーション版:5,040円

PS one Books版:2,500円

プロデューサー

坂口博信

シナリオ

堀井雄二

キャラクターデザイン

鳥山明

サウンド

光田康典

国内売上本数

240万本以上(スーパーファミコンのみで)

プレイ時間

50時間以上

 

 

日本全土に衝撃をもたらした、“最初で最後?”の夢の共演!

 

 

グラフィック

鳥山氏のデザインとスクウェアの技術が初対面。そして見事に融合を遂げた。

最高級のグラフィックレベルを舞台に、コミカルなキャラクター達が動き回る。

10

サウンド

戦闘のBGMこそ少し力が足りない気もするが、喜怒哀楽の感情が詰まった

曲たちは素晴らしいものばかりだ。キャラクターそれぞれのテーマも良かった。

10

システム

メニューや戦闘画面はFFシリーズと近いものを感じる。だが、ミニマップや

マルチエンディング、そして強くてニューゲームなど、度々訪れる新鮮さに

プレイヤーは心を躍らせた事だろう。

10

操作性

キャラクターが軽快に走るのはとても気持ちが良いし、特に難しい操作が

あるわけでもないので、慣れてしまえば何の問題もない。親切設計だ。

プラス要素

後半は少々話しが難しくなるし、ボリュームももうちょっと欲しいところだが、

強くてニューゲームやマルチエンディングのおかげで、やり込み要素は満点。

外観評価点

 

48

プレイ感想

よくもまあこんなことが実現したものだ・・・と、聞いただけで鳥肌が立った。

実際も、飛び抜けたグラフィックや心に強く訴えてくる繊細で力強い旋律、

そして魅力的なキャラクター達。これが最高のRPGなんだ、という思い込みも

今作を余計に輝かせて見せていたのかもしれない。

「強くてニューゲーム」に加え、クリアのタイミングによってエンディングが
変化したりと、遊び方に新しさと奥行きが加わり、他との違いを明確にしている。

シナリオは、時間の概念が関係することで少し理解し辛く(特に子供達には)、

ボリュームも少なめ。ラヴォス(ラスボス)についての話は、急にそんなことを

言われても、とさえ感じるかもしれない。しかし持てる力の全てを出し切り、

新しいRPGを見せようとしてくれたことに感謝の気持ちでいっぱいだ。

 

内容評価点

 

46

総合評価点

 

94

コメント

 当時(13歳)、ゲーム雑誌と言うものを買ったことがなかった私は、今作が

開発される話が持ち上がった元々の理由を知りません。このことについては、

絶対に詳しく知っておく必要があると思うのですが・・・・。

 

 このゲームのCMを見たとき、私は自分の目を疑った。・・・信じられなかった。

CMでないにしろ、初めて今作を知ったとき、きっと誰もが驚いたはずである。

ドラゴンクエストの堀井雄二氏。ファイナルファンタジーの坂口博信氏。そして

ドラゴンボールの鳥山明氏。まさに夢の共演であり、彼らが協力してゲームを

作るとなれば、その時点で大ヒットは間違い無い。それだけ、彼らがこの世に

生み出してきたものの価値は偉大で、計り知れないものだったのだ。

 

 内容的には、グラフィックでもシステムでもRPGの最先端を我々に見せて

くれたし、クリア後の更なる楽しみ方という点でも、新しいものを提案してくれた。

そして、今作が2社のコラボレーション作品であることにも大きな意味がある。

会社が違ってもクリエイター同士の構想が噛み合えば、コラボレーションは

実現し、素晴らしい作品が生み出されることがあるとわかったからである。

残念ながら、この先約10年間はこの2社のコラボレーションは実現しなかった

わけだが、これを機にクリエイター間、さらにはメーカー間でのやり取りという

ものが少しずつ増え始め、良くも悪くも我々やゲーム業界に驚きを与えていく

事となった。

 

 

2000年6月

2002年4月15日訂正

2003年6月 1日訂正