レトロゲームレビュー/ゴールデンアイ 007

ゴールデンアイ 007

 

 

機種

ニンテンドウ64

開発

レア

発売元

任天堂

ジャンル

3Dガンアクション

発売日

97年8月23日

価格

6,800円

(廉価版:4,800円)

推定国内売上本数

30万本以上

推定海外売上本数

300万本以上

プレイ時間

150時間以上

 

 

あなたは隠密派?それとも過激派?

 

 

グラフィック

同時期のタイトルと比べると、オブジェクトなどが作り物の様に見えてしまうが、

遠くのものもある程度表示され、全体的なパフォーマンスはなかなか良い。

 8

サウンド

原作ほど豪華では無いが、原作のメインテーマの様々なアレンジバージョンを、

要所要所で見事に使分け、ユーザーのツボをしっかりと突いてくる。

 8

システム

FPS作品として、高い次元で完成されていたが、その分、特に目新しい要素が

あったとは思えない。多人数対戦での条件設定は、かなり細かくて良かった。

 8

操作性

武器の入れ替えや、各装置の操作などは、ワンボタンで行える親切設計だが、

やはりこの視点では、うまくいかないことも。自動照準は、初心者には嬉しい。

 

プラス要素

1人用モードは難易度が非常に高いが、様々な007的な任務が楽しめる。

対戦は4人ともなると、おもしろ過ぎて止められない。酔わなければの話だが。

 9

外観評価点

 

40

プレイ感想

如何にダメージを抑えて進めるかが、腕の見せ所であり、頭の使い所である。

味方を撃ったり、意味の無い事をしたり、脱線してとんでもない事をするのも

楽しみ方の一つと言える。うまくなったら、頭を狙い撃ちするのもいい。

弾数に任せて、一気に飛び出してガンガン撃ちまくるのもいい。

タイムアタックで突っ込むのもいい。とにかく、緊張感と爽快感が交互に

入り混じって、最高のハーモニーを奏でている。とでも言っておこうか。

対戦では、緊張感と爽快感はさらに向上。ほぼ無限とも言える条件設定の

バリエーションで、一度始めると、いつのまにか夕方になっていたりする。

ただ、3D酔いを起こす人も多く、あまり長い時間できないかもしれない。

 

内容評価点

 

46

総合評価点

 

86

コメント

 レア社によって開発され、任天堂にとってはかなりの異色作となった、FPS→

ファーストパーソンビュー(一人称視点) シューター(シューティング)である。

当時、FPSの代表作はPCの「ドゥーム」だったわけなのだが、国内の家庭用

ゲームソフトとしては、FPSはまだまだ受け入れられない状況であった。

その上、N64の年齢層の問題や、単に洋ゲーだからという事もあってか、

今作は、発売直後はとても鈍い動き出しだった。しかしそのおもしろさは段々と

伝わっていき、結局今作の評価は大きく見直されていったのである。

 

 今作で、最も好評を得ているのは、やはり多人数対戦に間違い無いだろう。

もちろん、そのおもしろさは今作自体のデキの良さも関わっているだろうが、

これまでのゲームでは、なかなか実現しなかった、多人数(3人以上)が、

ゲーム内の同じ時間を共有する楽しさ。これがとても大きいと考えられる。

そして、これは任天堂が我々に新しく提供してくれた(ゲームを変えた?)、

ビデオゲームのおもしろさなのである。

 

 現在は、この“多人数が同じ時間を共有する”という役割が、オンラインに

頼れている傾向があるのだが、その話はここですべきではないかな。

 

 

2002年 4月 3日

2003年 8月20日訂正