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なぜポケベルなのか?

周知の通り、GGG隊員には専用のポケベルが支給されている。
でも、2005年にもなってなぜポケベルなのだろうか?
(ちなみに勇者王ガオガイガーの放映は1996年、その当時でもPHS、携帯電話は普及していた)


まずはポケベルの解説から。

ポケベル(ページャ)

小型の液晶端末にデータを送信する移動通信システム。「ポケベル」とはNTTがつけた「ポケットベル」という商品名が縮まったもの。正式にはページャと呼ばれる。日本ではNTTの前身である電電公社が1968年に東京地区でサービスを開始したのが始まりとされている。初期のポケベルは電話から呼び出すと、音が鳴ったり振動するといった簡単な機能しかなかった。その後、1995年3月の端末買い取り制度の導入とともに、急速な普及が始まり、低価格化が進んだ。また、数字の列を文字に変換してメッセージが表示できるものや、インターネット経由で電子メールを受信できるものなど、機能も次第に進化していった。データの受信だけでなく送信も可能な「双方向ページャ」、FM放送の電波の一部を利用してデータを送受信する「FMページャ」などもある。しかし、PHSや携帯電話の急速な低価格化に伴い加入者が激減、1999年5月に最大手の東京テレメッセージが会社更正法適用を申請、事実上倒産した。

実際にGGGで使われたポケベルの性能を見てみよう。

「ゾンダー先生」などで護君はポケベルから直接通信を試みている。これからGGGポケベルは双方向ページャであることが確認できる。また、「約束は光の彼方」ではポケベルからTHz級の極超短波が発信されており、GGG隊員の識別などに用いられていると述べられている。さらにGGGがガッツィ・ギャラクシー・ガードとなってからは人工衛星を利用する事で全世界どこでも使用可能になっている(もしかしてイリジウムだろうか?)。

次にあのポケベルの使われ方を見てみよう。

第一話ではGGG隊員を呼び出すのに用いられた。おそらくメッセージは「非常事態発生」といったところだろう。シャトルに取り付いたゾンダーの存在を察知した護君が、それを伝えるのにも用いられている。メッセージは「ゾンダー出現、シャトルがあぶない」。その他にも数度用いられているが、どのケースもあまり長いメッセージは送られていない。ポケベルなので文字数の制限があるというのもあるのだろうが。ここらへんの使用法は普通のポケベルと何の違いもない。

以上が前振りである。


以下が本論、つまり「なぜ、GGGはポケベルを使っているのか?」について考えてみる。

一般的に通信機器は盗聴される危険性が有る。GGGの通信となれば当然、そういった危険性は考慮されていてしかるべきである。よって、なんらかの対策が行われていると考えても良いだろう。その方法としてはメッセージを暗号化することなどが考えられる。しかし「ゾンダー先生」では護くんが送信したメッセージがゾンダーにより容易に改変されてしまっていることから、そういった対策はあまり意味がなかったように見受けられる。

また、もっと単純に紛失したり、盗まれて悪用される可能性などもある。しょせん道具を使うのは人間だ。紛失したり盗まれる可能性は否定できない。これには「個人が気を付ける」程度の対策しかない。

ならば、考え方を変えてみよう。たとえ盗聴されたれたり盗まれても実害が生じなければ問題はない。そのためには機能を必要最低限の物に絞り、送信あるいは受信可能なメッセージを短い単純なものに制限するというのは有効な手段ではないだろうか。メッセージが長ければ長い程、情報量が多くなる、情報量が多くなれば盗聴された時の危険性が多くなる。ならば逆にメッセージを短くして情報量を少なくすればそういった危険性は少なくなるという考えも成立するはずだ。詳細な打ち合わせなどは結局、ビックオーダールームに集まるなどして行わなければならないわけだし、ならば割り切って必要最低限度の情報の交信しか出来ないようにするというのも間違った考え方ではあるまい。

以上の理由により、GGGはポケベルを採用したのではないかと筆者は愚考するのである。

しかしこの文章を書いていたらNTTドコモがポケベル事業から撤退のニュースが・・・。タイムリーと言うかなんというか・・・・。2005年にはポケベルは姿を忘れられたツールとなってしまうのか・・・・