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 タカ目タカ科  大きさ 70cm 翼開長158〜182cm 稀な冬鳥 日本では、北海道・宮城・神奈川・新潟・鹿児島・沖縄などで記録がある。鹿児島県川内(せんだい)市には1993年から連続14季同じ個体が飛来している。
 全身黒い褐色で、尾が短く、くちばしの根元が黄色い。幼鳥は、白い斑が目立つが年とともに目立たなくなる。平地から山地の林や農耕地で生活。ヨーロッパ東部から中国東北部で繁殖、冬季は南のほうへ移動する。日本では、稀に迷鳥として飛来するが、鹿児島県川内市には1993年以降飛来している個体がいる。
ウォッチングのコツ・・・川内市高江地区は農耕地で、えさを探して飛ぶコースや休む止まり木など、お気に入りの場所があるそうだ。カラスにいじめられて鳴くので、慣れた人は簡単に見つけるそうだ。11月頃に飛来し、春には北へ帰る。時季になると、毎年、川内は高江詣でにくるバーダーで賑わう。現地へ行けば、みんな教えてくれる。農家の方の迷惑にならないよう、乱暴な運転や駐車をしない、騒がないなど、マナーを守って観察しよう。
カラフトワシ
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 1993年以来、毎年、鹿児島県川内(せんだい)市に飛来しているという有名なカラフトワシに会いに行った。マナヅル、ナベヅルの越冬地で有名な出水(いずみ)市から車で1時間ほどの場所にある。
 日本にはまれに飛来する冬鳥で、日本各地で少ない記録があるが、この個体だけは、毎年、この鹿児島の地にやってくるのだ。
 いつまで、来てくれるのかと、バーダーたちを毎年心配させているそうだ。
 そして今年も、元気な姿を見せてくれた。14年連続だ。

 カラフトワシの飛来するこの時期、全国各地からバーダーが「高江詣で」をするという。
 この日も、20数人くらいのバーダーに出会った。いくつか人だまりがあったので、そのうちの1グループに尋ねてみると、「あそこだよ」とあっさりと教えてもらった。

平成18年1月8日 12:30 鹿児島県川内(せんだい)市高江地区   取材:ぽんぽこ

 高江地区は、干拓された土地に、田園風景が広がるのどかな場所だ。
 今年は、コウノトリも1羽飛来しており、ひと目をはばかることなく、田んぼの虫などを食べていた。

↑ カラフトワシが現れた!
               ↑ ピンボケカラフトワシ
大きくてかっこいい。ピンボケ写真だけど、「それがリアル」と隊長にほめられた。
 
 やった!と夢中でシャッターを切ったら、どこかへ消えていった。
 翼の大きさに比べて尾が短い。写真ではわかりにくいが、くちばしの根元が黄色。まぎれもなくカラフトワシだ。

 近くまで飛んでくることもあるし、止まり木にとまっていたりするのだという。教えてくれた人は、鹿児島の人で、カラフトワシの保護会の方。お名前を聞きそびれたが、お寺の住職さんだそうだ。出水で知り合った関西のNさんたちとも合流し、楽しく情報交換ができた。
 ちょっと調べてみたら、ワシタカ類の寿命は、飼育下なら中型種で20〜25年、大型種で40〜60年とあった。ずいぶん長生きなので驚いたけど、少し安心した。しかし野生の場合は、はるかに短命になるという。

 14年間、まるで川内市の住民のように多くの人に見守られてきたカラフトワシ。
 どうか、少しでも長生きして、そのおおらかな姿を見せ続けて欲しい。

by ぽんぽこ

ponpoko

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公開:2006.1.14