↑ しっぽに注目

 写真上のようなイモリの水辺があちこちにある。2〜3匹しかいないところでは人が近づくと隠れようとしたりするが、数が多いところでは人が近づいても無視されてしまう。というか、水中カメラを水の中に入れると、メスかと思って近づいてくるオスがいるくらいだ。

←メスに群がるオス

 写真下は1匹のメスにオスが群がっているところ。多いときは5匹以上のオスが群がる

 5月のはじめ、和歌山ではイモリの繁殖が始まっていた。場所は古座川町から大塔村にかけての渓流沿いの林道。細い道のわきのU字溝の中は、オスの婚姻色の紫があふれている。

 しっぽが青紫なのがオス。ぱっと見るとオスしか見えない。圧倒的にオスの方が多く、メスは全体の1割程度しか見つからない。

↑ 全体の様子
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← 求愛の動作

 よく見ると奇妙な行動をするオスがいる(写真下)。メスの前でしっぽを二つに折り曲げ、細かく震わせている。求愛の行動のようだ。

イモリの求愛

2005年5月 和歌山県古座川上流

← おなかを見せているメス

何度か集団を離れ、仰向けになっておなかを見せているメスを見かけた。
しばらく観察するが、何をしているのかさっぱりわからなかった。
まわりにオスがいないから産卵ではないはずだが・・・。昼間も夜も見られた。

← 捕食

昆虫の幼虫をくわえている。
ライトを当てても一向に気にする様子はなく、悠然と食べ続けていた。

 しっぽを折り曲げたオスはさらにメスに体を寄せる。
 メスが嫌がらなければオスは自分の頭をメスの頭にぐーっと押しつける。
 産卵の瞬間も観察できるのでは、とちょっと期待するも、産卵の有無はわからない。
 僕がばたばたと大さわぎしている最中に、こっそり産卵をしているのではと思い、メスがじっとしていたあたりを調べるが、卵らしきものは見当たらなかった。
↑ 婚姻色のオス