ニホンリス
げっ歯目リス科(日本固有種) 大きさ 18cm〜22cm 本州〜九州 |
昼行性、単独で生活する。夏毛は茶色っぽい色、冬は灰色っぽくなる。冬は耳先にフサ毛が生える。どんぐり、まつぼっくりなど木の実や若菜を食べる。冬は、地面に埋めて貯蔵する。 |
ウォッチングのコツ 生息地は餌場を探すのが確実。秋はどんぐり、冬から初夏にかけてはまつぼっくりの食べたあとを探す。早朝によく活動するので、朝一番で観察するとよい。山道を歩いているときにリスを見かけることが多いが、コツは足元ではなく周囲に広く視野をとることと、草木がこすれるわずかな音にも集中すること。がさがさと聞こえたならば、リスに限らず鳥やヘビなどが潜んでいる。 また、餌付けしている山小屋などがあるようなので、そういうところでの観察がより確実にウォッチングできるだろう。 |
撮影 : 東京都 ・井の頭公園
←井の頭自然文化園にて
クルミを食べているが、カシカシカシカシとリズミカルな音がする。クルミで餌付けしているところでは、リスを探すときに、この音が目安となる場合がある。
撮影: 山形県山辺町・県民の森周辺
撮影 : 栃木県足尾町安蘇沢
リスは少ない動物ではないので、山ではまず、まつぼっくりを食べたあとを探してみよう。エビフライと呼ばれるこの食べあとを覚えたら、けっこう簡単に生息地が見つかる。
←栃木県足尾町の安蘇沢
カモシカ、シカ、クマ、テンなどいろんな動物がいるので、リスに絞らずに探索できるおすすめポイント。
ただし、このエビフライを見つけた林に、ツキノワグマの真新しい熊剥ぎ(クマが杉や松の木の皮を剥いだあと)があったので、十分気をつけること。
この森も哺乳類が多い。近くにはトウホクノウサギのフンもたくさん落ちていた。
←たくさんのエビフライ
こんなにいっぱいの新しいエビフライを見つけたら、ぜひ早朝にも来てみよう。僕はいけなかったけど、きっとニホンリスに会えるはず。
←エビフライ
ニホンリスが食べたまつぼっくりの食べ跡はエビフライと呼ばれている。
ほんとうにエビフライそっくり!
特徴をしっかり頭に入れておこう。
撮影 : 長野県南牧村・山彦荘(八ヶ岳)
北八ヶ岳の夏沢峠にある山小屋・山彦荘は、ヤマネやモモンガが餌付けされていることで有名だ。その餌台にニホンリスもやってくる。役者がそろっているここでは脇役扱いなのだが・・・。
小屋の窓の外に小さなエサ台がある。そこにヒマワリの種を置くと、いつのまにかリスがやってくる。どこかで見ているのだろうか。
ヤマネやモモンガは夜行性なので夜のウォッチングになるが、リスは昼間に活動する。特に早朝が出会える確率の高い時間帯だ。同じ時間帯に、ウソという鳥もよく来るので、ツーショットも楽しめる。たまに山小屋の中に入ってくる大胆なリスもいるらしい。
東京都 井の頭自然文化園 |
電話0422-46-1100 JR吉祥寺駅から徒歩約10分 |
ニホンリスの自然な観察ができる「リスの小径」。ガイドツアーも行っている。 |
現地施設
現地施設
山形県民の森 | 〒990-0361 山形県東村山郡山辺町畑谷 1933-42 県民の森・森林学習展示館 023(666)2116 |
終日開放(フィールドアスレチックのみ有料:他施設は無料) 森林学習展示館は通年午前9時〜午後4時 (毎週月曜日と12月1日〜4月28日は休館です)。駐車場は大きいが、夕方でしまるので注意。 詳しくは山形県ホームページへ JR山形駅下車、山形市内から車で40分(山形自動車道山形蔵王ICから50分) |
東京の井の頭自然文化園はあまり規模は大きくない動物園だが、日本のいろんな哺乳類が飼育されていて楽しい。ここの「リスの小径(こみち)」では、大きなゲージの中にニホンリスが放し飼いされている。将来はリスたちを自然に帰すという計画もあるようで、がんばって欲しい。
食事中→
現地施設
長野県 八ヶ岳 山彦荘 |
長野県茅野市玉川2382-5 電話 0266-72-3260 |
モモンガとヤマネの山荘 山彦荘。30年前からモモンガとヤマネが出入りをはじめ、今では毎日必ず、現れる。日中はニホンリス、ウソもやってくる。 詳しくは、長野県八ヶ岳 山彦荘 HPへ 標高2400m、八ヶ岳 夏沢峠にある。登山口から歩くこと約4時間。4月〜11月、年末年始営業。要予約。1泊大人2食付7200円、子ども6500円。 山彦荘で出会える動物・・・ヤマネ・モモンガ・ニホンリス・ウソ |
(2005.4.27 公開)