2006年3月30日〜4月1日 by ぽんぽこ
撮影:平成17年4月1日 小笠原諸島 父島沖にて
さあ ザトウクジラの海へ・・・!
潮をふく大迫力のザトウクジラ
クジラやイルカは、人間と同じ、哺乳類。肺で呼吸をする生き物だ。
頭の上に呼吸する鼻があり、水面にそれを出して息をする。それをブローと呼ぶ。
クジラ探しは、ブロー探しでもある。ブローを確認したら、次の瞬間、大きな体をあらわすのだ。大人のクジラは、15分以上、潜っていられる。
ザトウクジラの背中
ザトウクジラは、潜水するときに、背中を大きく曲げるそうだ。
そのからだの特徴はなんといっても、長い胸びれで、背面飛び(ブリーチングという)なんかしてくれると、よーくわかるのだけど。
親子連れだから、子どもの泳ぎを助けているから、あんまり飛ばないのかな?
エンジンを止めた船上で約10分、ひとびとは息をのんで、ザトウクジラの親子を見守った。
← ミナミハンドウイルカ
日本のあたたかい海でくらすイルカ。
ザトウクジラの登場より早く、わたしたちを迎えてくれた。
3頭ほどはいたろうか。
波の状態がよければ、「ドルフィンスイム」といって、水中で、イルカと戯れることもできるそうだ。
船は、東京都が入島制限を設けて保護している、石灰岩から成る不思議な島「南島」へ
あたたかな色をした海、そしてその透明度は限りなく高い。
すべての写真がのせられないのが残念だ。
ここ、南島では以前は、海水浴などを楽しめたそうだが、地質的な希少価値が高く、現在では、指定のガイド同行の上の入島が認められている。
とくに、島内での、採集などは厳しく禁じられている。
そしてこの場所は、野鳥の楽園なのだ。
← カツオドリのつがい
島のがけっぷちには、春から夏にかけ、繁殖と子育てのために、営巣するカツオドリの姿があちこちに見られるようになる。
まだ数は少ないながら、その姿を見つけた。
地上の楽園で、むつみあう。
まるでアダムとイブ。
← 扇池と呼ばれる入り江にて
ただの砂浜に見えるかもしれないが、このぷつぷつと並んでいるつぶのようなものはなんでしょう??
誰かが並べたわけでないのに、きれいに整然と並んでいる。
← ヒロベソカタマイマイ
はい!これが答えです。
上の写真のつぶつぶはみーんなこの貝なのだ。
これは、1000年ほど前に、絶滅したマイマイの化石。
小笠原では陸生貝類の固有率が8割を超えているが、それは、化石からもうかがうことができる。
← ウミガメの産卵あと
浜にはウミガメの子ガメの卵のあと
中には孵化に失敗する子もいるようで、黒いものがそうらしい。
この時期、沖にはアオウミガメが繁殖のため集まってきている。産卵は、6月〜8月、ウミガメの季節はもうすぐだ。
← アオウミガメ
おがさわら丸から見つけた。お嫁さんを求めて、やってきたのだろうか。
行きも帰りもおがさわら丸では看板からのウォッチングが楽しい。
小笠原諸島といえば、イルカやクジラのイメージだろう。
一年を通じて彼らが集う、素晴らしい海。でも主役は彼らだけじゃない。
空に目を向ければ、クロアシアホウドリやカツオドリなど、海をまたにかけた海鳥たちのおおらかな飛翔を見ることができる。
聟島列島はアホウドリ類の貴重な繁殖地として知られる。
そして、南島に見られるように、南太平洋に火山隆起によって生まれたこの諸島のルーツに出会えたことも忘れがたい。
この大海原で生きる生き物たちにとって、いつまでも豊かな海でありますように!
写真・文 By ぽんぽこ
公開:2006.4.6
現地施設
小笠原ビジターセンター | 大村地区 04998-2-3001 |
小笠原の情報拠点。自然のこと、生き物のこと、歴史的なこと、基本的なことをここで学ぼう。 おがさわら丸入港中のみ開館 入場無料 朝から21:00ごろまで開いているの。夜には各種レクチャーも。 |
小笠原水産センター | 大村地区 04998-2-2545 |
東京都の水産試験施設、水族館になっており、子供のアオウミガメを観察できる。年中無休 入館料無料 8:30〜16:30 |
b-シップ (観光協会)→一番便利な小笠原情報のホームページ |
大村地区 04998-2-2587 |
観光協会やホエールウォッチング協会などが協同で運営する総合案内所。宿泊情報、交通、ホエールウォッチングや各種ガイドツアーの紹介をしてもらえる。 年中無休 8:00〜17:00(お昼休みあり) |
小笠原海洋センター | 大村地区 04998-2-2830 |
アオウミガメの保護、研究のための施設、産卵時期には観察会実施している。ウミガメのことなら迷わずここ。 年中無休 入館無料 8:00〜16:00 |