個人的名作185

ファイナルスターフォース(テクモ・1992)

 

 シューティングゲームとしてファミコンやアーケードで有名だった「スターフォース」。このゲームのアーケード版での続編「ファイナルスターフォース」を取り上げたいと思います。


 

【最後の戦い】

 前作同様、縦スクロールのシューティングゲームです。
 前作同様にショットで敵を倒しまくるのですが、今回は続編だけに多少システムが変わっています。

 1つ目はボムの追加。ボムボタンが追加され、ストック制ではありますが、広範囲に高威力+一定時間無敵の攻撃を行うことができます。
 2つ目はアイテムを取ることでのショットの変更。
 道中にアイテムキャリアが登場し、「A」「B」「C」のいずれかの文字が描かれているカプセルを投げてきます。取ると、自機のショットが変化します。

[ A ]
 前方に太いレーザービームのようなショットを撃ちます。
 パワーアップするとレーザーが太くなり、更にパワーアップすると誘導ミサイルが付随されるようになります。
 しかし、BやCと比べると攻撃範囲の狭さから撃ち漏らす敵が多くなりがちで、「雑魚に弾を撃たれる前に倒せる」ことができないので若干扱いづらい。

[ B ]
 前方多方向にショットを撃ちます。
 ある程度パワーアップすると攻撃範囲がかなり広くなり、画面下でちょっと左右に動くだけで画面上半分を網羅するほどの広範囲に弾を撃つことが出来るので道中はかなり楽になります。
 若干威力が低いらしいのですが、道中の雑魚は殆ど1発で倒せるので余り気にならない。更にパワーアップすると前方へ真っ直ぐ飛ぶミサイルが付随される。

[ C ]
 前方広範囲にショットを撃ちます。
 Bほど攻撃範囲広くないが、それなりに攻撃範囲が広いので扱いやすい。パワーアップすると自機の周辺をフォローするウェポンが付随される。


 スタート時とミス時はA、B、Cのどれでもない前方に撃つだけのショットで、一度アイテムを取ると最後に取ったアイテムのショットを撃つことが出来ます。
 また、ボムの効果がショットの種類に併せて性能が変わります。
 同じアイテムを取るとボムのストックが増えます。ボムが最大数(5個)の場合はボーナス点になりますが、獲得点数がさほど高くないので、取る前に使ってしまった方がいいでしょう。
 また、ボムは一定時間経過するごとに自動的に補充されるので、無理に溜めずにそれなりの頻度使っていった方が良いでしょう。

 自機のショットはパワーアップしますが、パワーアップアイテムは存在しません。
 画面下に時間で増加するゲージが存在し、一定時間経過するとゲージがマックスになり、ショットがパワーアップします。
 パワーアップは8段階まであり、8段階目になると強力なショットになりますが、ミスをすると一定数減少します。
…つまり、できる限りノーミスで行く方がショットが強力のままになるので、逆に楽になったりします。


 全10ステージで各ステージのボスを倒すとステージクリアとなり、全てのステージをクリアするとエンディングとなります。


 

【再度…】

  操作系は「8方向レバーと2ボタン」です。
 8方向レバーで自機「ファイナルスターII」の操作です。
 ボタンはショットとボムの2つになっています。  

 

【本当に…続編?】

 「スターフォース」というと、「ゴーデス」を倒すべく宇宙空間を舞台にショットを撃ちまくるシューティングゲームでしたが…
 このゲームのスタート時はどうも地球上という背景で敵も戦闘機や戦車風の敵…普通の戦闘機での縦シューとそんなに雰囲気が変わらない。というか「宇宙空間での戦闘」という前作の雰囲気はどこへ? という感じです。

 ストーリーとしては前作から2000年経ち、復活した「ゴーデス」が地球に襲来し、再び倒すために戦闘機「ファイナルスターII号」で戦うという内容になっている模様で、序盤は地球でのゴーデス軍の迎撃に始まり、ステージが進むと徐々に宇宙へと向かっての戦闘という流れの様です。
 宇宙空間では原作を髣髴とさせる背景や敵キャラが登場するのですが、宇宙空間に出るまでは「スターフォース」らしからぬ世界観…続編と言うことを忘れさせてくれるような作品です。
 しかも宇宙空間で漸く背景に前作を髣髴とさせるような地上物が見られるのですが、全部壊せない単なる背景…

 前作らしさを殆ど感じない続編と言うのも、結構凄いものです。

 

【難易度は…】

 ショットの強化が時間制という風変わりですが、Bショットを強化させると広範囲をフォローできるので「弾を打たれる前に倒せる」様になり道中がかなり楽になる事やボムが一定時間ごとまたは同種のアイテムを回収したときに補充されるという仕様でかつ、温存すると比較的余りがちなくらい得られるので、道中数個使ってボスに対してはボムを使いまくりながら無敵時間を使って撃ち込む感じでも何とかクリアできたり…と慣れてしまえば結構楽に先に行ける難易度になっています。
 只、縦シューティングとしては比較的単調な感じもしないでもない…

 その反面か一部のボスが画面下から登場したりします。
 変わった演出では有りますが、ボスが画面に出るまではショットが当てられず、暫くの間は敵の攻撃をかわし続けるだけの苦痛なだけ…
 他にはボスが目の前に出現して大量に弾を遠慮なく撃ちまくるボスもいたり…と若干対策を知らないと酷い目に遭うのも…

 まぁ、ボム連打で何とかなるんですけどね。  

 

【親に似ない子が居てもいいんじゃない?】

 前作「スターフォース」らしさを余り感じることが無く、若干「オリジナルゲームにしても良かったのでは?」感が漂う作品でした。
 ですが、シューティングゲームとしてはシンプルなので、余りシューティングをやらない人でもプレイしやすいかな…という敷居の低さもありますね。
 ショットアイテムは結構頻繁に登場するのと「大半の難所はボム何とかなる」難易度なのに無駄打ちしなければ余りがちになるほどの豊富なボムの数…

 3種類のショットや時間制で更にパワーアップなど、ちょっと変わったシステムを入れてみようという試みの反面、目新しさが逆に仇になるところもあったかな…
 デフォルトのショットが弱すぎるのとパワーアップが時間制なのでミスをした直後(一定値パワーダウン)のフォローが結構難点で、そのあたりシューティングゲーム上級者でないと復活が難しい反面、奥深くないので、楽しめるプレイヤー層が若干狭いのかな…という雰囲気も否めません。
 前作が偉大すぎるほどの名作だったためか、普通すぎるゲーム内容が「物足りなさ」だけでなく「前作との乖離」を感じてしまい、悪く見えているだけなのかもしれませんけど…  

 

メニューへ