個人的名作182

ぺんぎんくんウォーズ(UPL・1985)

 

 「地味ながら名作」を数多く輩出してきたUPL。
 今回は「ぺんぎんくんウォーズ」を取り上げたいと思います。

 

【ペンギンが大バトル】

 ここは動物達の競技大会。プレイヤーはペンギンを操作してトーナメント優勝を目指していきます。

 勝負はぬいぐるみの様な動物達が卓球台のような台を挟んで、1対1での対決を行います。
 対決のルールは10個のピンク色のボールをお互い投げあい、相手コートに全て送り込めば勝利です。
 ボールは1個だけ持つことができ、それを相手コートへと向けて投げて送り込みます。

 転がって来るボールに当たると動物は気絶します。
 気絶中はレバー連打で若干の制御とボタン連打で復帰できますが、気絶時間はそれなりに長く、素早く復帰しないと気絶→気絶のコンボになることも…
 お互いの投げたボールは一直線に転がっていきますが、ボール同士がぶつかったりすると有らぬ角度で跳ね返ったりする為にその辺りの読み合いも結構重要だったりします。

 1試合60秒で、制限時間切れのときはお互いのフィールドに残っている玉の数が少ない方が勝ちになります。
 同数の場合はドローとなり、サドンデスとなります。再試合は30秒でかつ10個のボールに更に爆弾が1個追加されます。
 爆弾はフィールドに一定時間放置するかタイムアウト時に爆発します。爆発させた方がボールの残数に関わらず負けになります。

 また、ゲーム中にフィールドにキャラクターが出現することがあります。
 ボールを跳ね返すだけのお邪魔キャラであることもあれば、後のステージでは当てるたびにボーナス点が入ったり…と様々なキャラクターが登場します。

 勝負は3戦勝負の2本先取。勝つと次のステージに進め、負けるとゲームオーバーになります。

 

【動けペンギン】

 操作系は「2方向レバー+1ボタン」です。
 レバーでキャラクターの操作です。ボールを投げるときにレバーを入れっぱなしだと投げる方向が変わります。
 ボタンはボールを持っていないときはボールを拾い、ボールを持っているときはボールを投げます。

 

【ライバル達を蹴散らして】

 トーナメントは1回戦が猫、2回戦がパンダ、準決勝がコアラ、決勝戦がビーバーとなっており、適当にボールを投げるだけのキャラもいれば、それなりに気絶を狙ってくる敵やボールのスピードがかなり速い敵…とある程度固定席になっています。
 決勝戦に勝利すると優勝となりますが…演出も何も無く、すぐに2周目が始まります…。

 2周目になると敵が手ごわくなるだけでなく、フィールド上のお邪魔キャラが変わったり…とまだまだ油断できない勝負が続きます。
 フィールド中央に出現するお邪魔キャラが当てるたびにボーナス点が入るので、ハイスコア狙いだとつい狙いたくなったり…でも当てるとボールが跳ね返ってくるので、相手コートにボールが送れないし…という微妙なジレンマが…
 また、サドンデスの爆弾戦がデフォで登場したり…という事もあります。更に3周目になるとボールの数が減ったり、敵が2匹になったりしますが…1対2は無理ゲーです。  

 

【これも戦争だ!!!】

 主人公がペンギンなのにコナミじゃない…
 ですが、分かりやすいルールに思わずのめりこみやすいルール…とよく出来た作品です。
 2方向レバーと1ボタンの簡単操作系というのもうれしい限りです。
 まぁ、アーケード版では2P対戦が出来ない(交代プレイ)のが今思えば、ちょっと…アレでしたがそれでも中々楽しめる内容…というか気絶したときの復帰と反撃が、結構スリリングな展開に…
 単純にボールを投げるだけでなく、タイムアウトまで時間が有る状態であれば敢えて相手にボールを投げさせて、相手の行動を制限させる等… 『勝負が決まるまでは、残り5秒でも何が起こるかわからない』…それに気づくとプレイするたびに常に熱くなれる…プレッシャーみたいなものを感じながらの緊張感を楽しめたりします。
…まぁ、とはいえ負けたらムカつきますけどね。

 移植版ではプレイヤー同士の対戦や溜め撃ち等のいろいろな工夫もされており、また違ったアクションを楽しむことができます。
 只、中々楽しめる内容であるにもかかわらず、ファミコン移植されながらも「当時のプレイヤーなら知っている」位…若干知名度が低いのが残念ですが…  

 

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