個人的名作177

Mr.五右衛門(コナミ・1986)

 

 ファミコン版「がんばれ五右衛門からくり道中」といえば、ファミコン初期のコナミ名作のですが、その原作ともいえるゲームがアーケードから登場していました。
 今回は「Mr.五右衛門」を取り上げたいと思います。

 

【ゴエゴエなんて言う義賊は居ません!!】

 横スクロールのアクションゲームで、奥行きはなく上下に重力があるステージをジャンプと攻撃で敵を倒しつつゴール目指して進んでいきます。
 プレイヤーは2頭身のいかにも…な五右衛門を操作していきます。

 五右衛門は左ボタンを押すと御馴染みの「キセル」で攻撃します。また、フィールド各所においてある「招き猫」「ひょっとこのお面」等のオブジェクトは拾うことができ、右ボタンで投げることができます。
 アイテム投げは敵を貫通しますが、オブジェクトを拾わないと使えないしストックもできません。キセルは無限に使えますが、攻撃範囲は短くて頼りないです。
 オブジェクトはそれなりの頻度で登場するので、回収して投げながら進むのが基本となります。
 オブジェクトの中には「光る打出の小槌」があり、これを回収した場合は一定時間無敵になります。しかし、何故か無敵中はアイテムが拾えないです。

 特定の場所をキセルで叩くと隠しアイテムが出てボーナス点がもらえます。ステージ2の2件目の建物の暖簾(丁度、打出の小槌の無敵が切れる当たり)等、いろいろな場所があったり、残りタイムをあらわす月を叩くとボーナス点になることもあったり…と隠し要素も結構あります。


 1つのステージは前半と後半に分かれており、どちらも似たような流れでゲームは進行します。
 中間地点で千両箱の山から1つを拝借…取った箇所によってボーナス点が変わります。
 後半のゴール地点ではボスキャラが待ち構えています。オブジェクトが拾い放題になっている代わりに(ステージ2のボスを除いて)ボスはキセルが効かず、さらに投擲をガードをしてきます。ボスは一定数倒すかゴールまで進むとクリアになります。ステージ1〜3までのクリアデモはファミコン版でも御馴染みの小判を民家にばら撒くシーンになります。


 各ステージには岡っ引きや御用聞きや忍者などが妨害してきます。
 彼らの投げる飛び道具に当たるとミスになりますが、体当たりされてもミスになりません。 敵に触れると敵に捕まるようなポーズをとり、段々と顔が苦しそうに赤くなり、更に放置するとミスになりますが、レバガチャで回避することができます。…とはいえ、無敵時間はないので敵に捕まっているときに飛び道具でミスになることもあったりします。

 こうして敵の攻撃を回避してゴールまで進むとステージクリア。全4ステージで4ステージクリアで演出とボーナス点獲得後に難易度が上がった2週目が始まります。


 ゲームは残機制で、敵に捕まって一定時間回避しなかったとき。敵の飛び道具に当たる。最下段よりも下に転落する。タイムオーバーでミスとなり残機が減ります。残機がなくなるとゲームオーバーになります。

 

【ゴエゴエ言ってんじゃねぇ!!】

 このゲームは「4方向レバー+2ボタン」。
 レバー左右で移動。レバー上でジャンプをし、下で一段下に下ります。

 ボタンは左ボタンが「キセル」で右が「オブジェクトを投げる」です。

 

【ゴエゴエ言いませんから!!!】

 横スクロールジャンプアクションにしてはレバー上でジャンプなのが、ちょっと操作しづらい…のは難点な気がします。
 敵から回避するのにレバガチャしていたら、うっかりレバーを上に入れて敵の飛び道具に当たったり…慣れが必要な操作系ですが、そういったシビアさもゲームの面白さ…なのかもしれません。

 ボスキャラ戦が結構難所で、1、3、4ボスはこちらの飛び道具をガードしてきます…が足元がお留守気味で、足を狙って投げると倒せることがあります。ボス自体も数が限られているので、全部倒していくのも手ですが、タイムが厳しいことがあるので、倒さずにゴールまで強行して行く方がクリアしやすいことがあります。
 ステージ2ボスだけは何故か、歌舞伎役者風の雑魚が大量発生…カツラをブーメラン風に投げて攻撃してきます。数が多くて回避が難しいですが、ガードをしないので投擲しまくりながら進んでいきます。
…ステージ2だけ異なる感じにしたのは…変化をもたせたかったのでしょうか…?


 いかにも簡易的な横スクロールアクションだった為なのか、「からくり道中」を出した為なのか、ファミコン化されることはありませんでした。
 しかし、若干慣れが必要であるものの、ルールが簡単なのでとっつき易いゲームではあります。只、敵の飛び道具にうっかり触れてミスになりやすいのが…これも慣れですかね…

 プレイヤーキャラの五右衛門は、そののち、「コナミワイワイワールド」等に登場してからは、コナミのゲームキャラクター的な扱いにまで出世したものの…
 後のツインビーなどの『コナミのキャラ軟派な方向展開』の影響で『温いキャラクター』にされてしまったのは…痛々しい感じもします。
 しかも、人気が出たような雰囲気の欠片も無いほどのコケ具合でしたし…硬派な義賊キャラが幼児向けアニメキャラにまで蔑まされるのは流石コンマイ…
 未来って恐ろしいと思いますよ…本当に。

 

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