個人的名作173

マルちゃんdeグー(セガ・1997)

 

 アーケードゲームにはたくさんのミニゲーム集がありましたが、見た目のインパクトではトップクラスでしょう。
 今回は「マルちゃん」で有名な「東洋水産」とのコラボ作品の「マルちゃんでグー」を取り上げたいと思います。

 

【ラーメンならウチに任せろ!!!】

 世界一のラーメン職人を目指す「マルちゃん」がさまざまなミニゲームをクリアしていくゲームです。
 2人同時プレイ可能で1P側は御馴染みの「マルちゃん」で、2P側がこのゲームオリジナルの女の子「ナルトちゃん」となっています。

 ステージは5つに別れており、「中国の山奥で修行」→「ラーメン職人の大会(何故か陸上競技会みたいな大会)に出場」→「屋台のラーメン屋開業」→「ラーメン店開業」→「高級中華料理店」というステップになっています。
 各ステージ3つのミニゲームが登場しますが、ミニゲームの出現する順番は常に固定でプレイヤーは選択することは出来ません。
 ミニゲームはレバーとボタン1つで行われ、「レバー回転で麺棒で麺を伸ばすゲーム」や「ボタン連打でラーメンを食べるゲーム」や「最初に表示されたラーメンの具を記憶して同じ具を選ぶゲーム」や「9ピースパズルの要領でラーメンを作るパズル系ゲーム」などのミニゲームが全15個用意されています。
 ステージ2以降の3つ目のステージは世界中(?)のライバルが1人ずつ登場してマルちゃんと対決します…がこれも普通のミニゲーム。倒すとクリアとなります。

 東洋水産とのコラボだけに画面の各所には「赤いきつね」「緑のたぬき」「麺づくり」等の商品が数多く登場しています。見ているだけでお腹が空いてきそうな感じです。
 すべてのミニゲームは制限時間以内のノルマクリアできればクリアとなります。ミスをするとライフが減りライフが0になるとゲームオーバーになります。

 

【「ヌードル」といえば、「ホットヌードル」だろうが!!!】

 操作系は「8方向レバー+1ボタン」です。
 ミニゲームにより使い方が異なりますが、基本的にはレバーで操作、ボタンで決定になっています。

 

【あかいきつねのおつゆはうまい】

 他社とのコラボという珍しい作品ですが、ミニゲーム集としてはゲームが全15種類だけで選択できないとか、スコア等の遣り込みをさせるような要素が無く、全体的に単純な構成なので、ちょっと飽きられやすかった感じがありました。
 また、格闘ゲームブームの時期もあってか、あまりジャンルとしては流行りにくかったのも逆風だったのかもしれません。
 その為かあまり見かけることなく消えていった作品でしたが、「マルちゃん」が登場するこの作品は数回だけしか見かけなかったこの作品でも個人的には強烈なインパクトは残りました。


 コラボ作品ということなのか東洋水産のインスタント麺の登場回数が結構多く、ラーメン早食いの連打ゲームでは「麺づくり」だったり、1人プレイ時の相手側の INSERT COIN の表示に「ホットヌードル」が使われていたり…『ちょっとしたCM』みたいなゲームでした。
 更にデモ画面では、ナルトちゃんがインスタント麺にお湯を入れたもののマルちゃんがそれを横取りして食べ、「○○○でグー」と言うシーンがあるのですが、これには「ホットヌードル」「麺づくり」「赤いきつね」「緑のたぬき」とパターンがあり、それぞれ微妙にグラフィックも違っているあたり、ちょっとした拘りを感じます。

…まぁ、言ってしまえば『もうちょっとゲームにも拘ってほしかった気がしないでもない…』  

 

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