個人的名作172

アトミックロボキッド(UPL・1988)

 

 忍者君シリーズをはじめとし、微妙に高い難易度ながらも中々な逸品を作るゲームメーカーUPL。
 今回はUPLの名作「アトミックロボキッド」を取り上げたいと思います。

 

【アトミック〜】

 プレイヤーは銀色の小型ロボっぽい見た目の「ロボキッド」を操作してゴールを目指して進みます。
 フィールドは自由にスクロールさせることが出来、上下に重力があるものの基本的には「ロボキッド」は飛行能力を持っているので、あまり気になることはありません。

 ロボキッドはショットボタンでショットを撃つことが出来ます。
 道中一部の雑魚を倒すと丸いクリスタルを出すことがあり、それを拾うことで武器を増やすことが出来ます。クリスタルにショットを撃ち込む度に変化するので、欲しいものに変えて回収します。
 武器を複数種拾った場合はボタンで変更することも可能です。
 バリア以外の取得済みの武器はストックできない(得点が入るだけ)が、ミスをしたときはその時点で装備していた武器を失った状態で再スタートになるので、クリアに重要な武器を失うと非常に辛くなります。
 また、武器は「忍者君阿修羅の章」に登場する恐竜風のキャラクターから購入することが出来ます…が、何故か残機と引き換え…バリア以外は基本的には損をします。


[アトミックパワーショット]
 「FIRE2」と書かれた赤いクリスタル。
 通常ショットが少し大きくなった感じだが、威力と貫通性に優れている。

[3WAYビーム]
 「3WAY」と書かれた紫のクリスタル。
 前方と斜め上と斜め下の3方向にビームを撃つ。攻撃範囲が広めなので広い通路では使いやすいが、ビームの幅が若干狭い。

[アトミックミサイル]
 「MISSILE」と書かれた緑のクリスタル。
 連射が出来ない上、画面半分程度の射程距離だが、レバーを入れた8方向に撃つことが出来る。
 爆風にも攻撃判定があり、更に敵の弾を消すことが出来るので狭い通路で弾を打つ敵がたくさん居る場面ではこれが無いと辛い…というか2面からいきなり必要になる。

[5WAYビーム]
 「5WAY」と書かれたクリスタル。
 3WAYとは違い幅広のショットを撃つ感じ。但し、射程距離が短い。

[スピードアップ]
 「スピードアップ」と書かれた光るクリスタル。
 移動スピードが大幅に上がる。ミスをするまで有効。

[連射]
 「連射」と書かれた黒いクリスタル。
 一定時間、ショットが高速連射になる…が連射の出来ないミサイルのときは効果が無いので、それ以外の武器に切り替えたほうが良いでしょう。

[バリア]
 文字が書かれていない青いクリスタル。
 4個集めるとバリア1回分。バリアは3つまでストック可能で、3つストックしているときは得点しか入らない。
 バリアはダメージを受けると自動的に発動し、「一定時間無敵+高速移動」になる。

 

【ロボは…】

 操作系は「8方向レバー+2ボタン」です。
 レバーでキャラクター操作になります。
 左ボタンは「ショット」。選択中のショットを撃つことが出来ます。
 右ボタンは「武器の選択」。武器を複数持っている場合、このボタンを押すと武器を切り替えます。但し、ロボキッドが地面を歩いているときはジャンプになりますが、基本的には自由に飛行できるので、あまりジャンプとしては使用しません。
 ゲームは残機制で敵弾や一部の敵に触れるとミスとなり、残機が減ります。
 残機が0になるとゲームオーバーです。  

 

【さまざまな試練が…】

 ゲームは全20ステージで、クリア条件はステージによって変わりますが「ゴールにたどり着く」「ボスを倒す」「バトルモードで勝利する」の3つのどれかになっています。

 「ゴールにたどり着く」は迷路状になっているステージを進み、ステージ最奥にあるゴールに触れたらステージクリアとなります。

 「ボスを倒す」は戦艦のような巨大な敵を倒すとクリアとなります。ボスには大体砲台や宝石の様な弱点があり、それらをショットですべて破壊すると倒せます。
 ここでは、貫通力の高い「FIRE2」が結構重要です。
 
 「バトルステージ」はちょっと特殊で、固定画面で敵と1対1の対決を行います。
 中央よりも左がプレイヤー、右が敵のフィールドでお互いフィールド内のみ自由に移動することが出来、敵に1発でもショットを当てれば勝利となり次のステージに進めます。
 しかし、このステージはちょっと厄介で、「FIRE2や3WAY等の武器が使用できず、横にしかショットが撃てない」「バリアが使用できない」…という状態になっており、更に敵の回避能力がかなり高いくせに無理に撃ち込もうとすれば逆に巧妙な位置にショットを撃たれてやられて残機を減らされれる…という辛いステージになっています。
 

 

【すべては人類のため…】

「忍者君阿修羅の章」「ミュータントナイト」等のようなUPL得意の任意スクロールのアクションゲームですが、実際にプレイすると『ロボキッドの当たり判定の大きさ』には相当苦しめられます。
 弾が頭掠っただけでミスになります。この避ける感覚はちょっと慣れないとキツイです。
 特に、バトルステージでの敵の強さは…あれはもうちょっと何とかならなかったものなのかと…

 また、ステージによっては武器の有無によって難易度がかなり変わる(ステージ2のミサイルやボス面のFIRE2等)事があるので、あまりミスをしないほうが返って難易度が低くなるのも…ちょっと特殊ですね。慣れることと武器を大事にしていく立ち回りを覚えていくと少しずつ先に進めるようになれます。


 また、ステージクリア時の宇宙空間に飛び出すシーンやロボキッドのアップなど…妙に演出に拘っているところがちょっと見ていて微笑ましいです。
 ちなみにこのゲーム。子孫を作る能力が衰えた人類に遺伝子を送り届けるというストーリーがあるらしいですが、ゲーム中ではまったく語られていません…。
 

 

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