個人的名作148

Qバート(コナミ/ゴットリーブ・1982)

 

 ちょっと珍作といったところでしょうか…。
 今回取り上げるのは「Qバート」です。


 

【おばけのQバートォ〜】

 ゲームのルールは、立方体がピラミッド上に沢山並ぶフィールドでプレイヤーはタコみたいな生き物(?)を操作します。

 レバーでキャラクターを操作することができ、ナナメに隣り合う立方体であれば自由に行き来する事が出来ます。
 移動すると移動先の立方体の色が変化します。

 全ての立方体の色を指定された色に変化させる事が出来ればステージクリアとなります。
 要するに敵の妨害をかわし、全ての立方体へ移動すればOKなルールです。

 序盤のステージでは「全ての立方体へ移動すればOK」なのですが、4面毎にレベルが上昇します。
後半のステージでは「複数回移動しないと指定された色にならない」ケースや「指定された色に変化させた立方体に移動すると色が元に戻る」ケースもあります。

 デフォルトの色を"A"、ノルマの色を"C"、中間色を"B" とした場合、各レベルでの立方体の色の変化は…
 レベル1では「A⇒Cで一度Cにした立方体を踏んでも色は変化しません。」(後述のスリッキーとサムの妨害は除く)
 レベル2では「A⇒B⇒Cで一度Cにした立方体を踏んでも色は変化しません。」
 レベル3では「A⇒Cですが、Cの色の立方体を踏むとAに戻ります。要するにA⇒C⇒A⇒C…と、2色が交互に変わります。」
 レベル4では「A⇒B⇒C⇒B⇒C…と、色が変わります。」
 レベル5以降では「A⇒B⇒C⇒A⇒B⇒C…と、色が変わります。指定された色に変化させた立方体を踏んでしまうと、更に2回踏む必要が出てしまいます。」

 移動方法によってはクリアに返って遠くなるなど、見た目は単調ですが意外と頭を使わせるアクションだったりします。
 ミスを避けるために指定色を元の色に戻さなければならないジレンマが…  

 

【ナナメってやがる!!】

 操作系は「4方向レバーと1ボタン」です。
 レバーでキャラクターの移動なのですが、このゲームはナナメに移動するゲームです。
 つまり、4方向レバーなので、「上:右斜め上、下:右斜め下、右:左斜め下、左:左ナナメ上」という45度だけ右に回転させた動きになっています。
 実際に設置されていたときはどうなのか分かりませんが、思い通りに動かしたい場合はレバーを右に45度回転させて設置しないと…という感じになっています。


 ゲームは残機制で敵に触れるか足場の無い場所へ移動するとミスになり、残機が減ります。残機が無くなるとゲームオーバーになります。  

 

【色々居ます】

 フィールド上には様々なアイテムや敵キャラがいます。  

名前 説明
レッドボール みたまんまの赤い玉。
触れるとミスになります。上から2段目から発生し、下へ下へと落ちて行きます。 上へと登る事は無く、最下段まで到達するとそのまま落ちて消えます。
むらさきボール 動きはレッドボールとほぼ同じだが、最下段に辿り着くと「コイリー」に変身します。触れるとミスになります。
コイリー 紫色の蛇のような見た目。
体をスプリングのようにしながらジャンプするためなのか、フィールドを自由に動いてきます。触れるとミスになります。
倒す事ができない上に執拗に追いかけてきますが、「円盤」に乗ったときに上手く誘導させれば落ちて消えてくれることがあります。
ウグ、ロングウェイ 紫色の小悪魔みたいな敵。
立方体の側面を足場に移動する敵(プレイヤー視点から90度横にした感じになっている)。
プレイヤーを追尾している訳では有りませんが慣れないと移動先が読みにくい敵で、触れるとミスです。
スリッキー、サム 緑色の敵。彼らが移動した先の立方体の色を元に戻してしまう面倒な敵だが、その代わりに触れると倒す事が出来る。
グリーンボール 緑色の玉。取ると敵の動きが一定時間止まり、更に効果中は触れてもミスにならなくなる有難いアイテム。
円盤 各ステージのフィールド外に幾つか設置されている。
乗るとフィールド最上段に移動することが出来るが、1個につき1回しか使えない。
このときコイリーもしくはむらさきボール以外の敵は全て消滅する。また、コイリーは円盤でフィールド外に移動したプレイヤーを追いかけようとしてフィールドから落ちてくれることがある。

 

【なんか負けられねぇ…】

 シンプルゆえの熱さを感じたゲームでした。
 一切の反撃が許されず、追い詰められながらもその敵の隙間を縫って、かつ効率よく立方体の色を変えていく …という若干の戦略性というか、見た目は単純なのに遊んでみると結構熱中してしまう面白さがありました。

 後半ステージの色の調整の難しさやスリッキーとサムの妨害に敵の数の多さは、困り果てるものがありますが …でもこういったアイデアの素晴らしさに触れられるというのはある意味良いかもしれませんね。  

 

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