ご来場の皆様、今回も個人的名作にいらっしゃいましてありがとう御座います。バキューブJr.です。
今回の個人的名作もちょっと特別な事をさせていただきました。
随分とお世話になっている(ご迷惑をお掛けし続けている…が正しいかもしれませんが…)
同人音楽サークル『電遊音楽Co.』様の作品を今回のレビューのBGMとして使用させていただきました。
素敵な曲の使用を承諾して頂いた電遊音楽Co.の電視遊戯人様には心からお礼申し上げます。
曲は電遊音楽Co.様の作品。『Retro Game Anthology Video Game Music』に収録されている『ニューラリーX』です。
電遊音楽Co.様のサイトはhttps://www.denyu-ongaku.com/こちら。
※本ページにはBGMを設定しております。恐れ入りますが音量など設定にお気をつけの上、ご覧下さい。
80年代前半のナムコの名作…数え切れないほど登場していますが、今回はそのうちの2つ。
「ラリーX」と「ニューラリーX」を取り上げたいと思います。
操作系は『4方向レバー+1ボタン』。
レバーで車の操作で、レバーを入れた方向に車は進み続けます。
進行方向と逆方向でも自由に移動することが出来ます。但し、車は減速・停車する事ができません。
常にレーダーと画面を見ながら判断していきます。
ボタンは煙幕。ボタンを押すと車の後方に煙幕を吹き出します。前述のとおり、敵の車が当たると足止めすることが出来ます。
敵の回避に便利な煙幕ですが無限に使用することが出来ません。
ゲーム中は燃料ゲージが存在し、ステージスタート時は満タンで時間と共に減少していきます。
煙幕使用時も若干余計に減少します。
燃料は0になってもミスになりませんが車の速度は減少し、煙幕を出すことが出来なくなってしまう為、
よっぽどクリアが近い状況で無ければミスになってしまいますので、燃料の残量を考えた効率の良い旗の回収が求められます。
ゲームはエンドレスですが、レッドカーか岩にぶつかるとミスになり、残機が減ります。
残機が無くなるとゲームオーバーです。
このゲームの面白さの1つが、ゲームテンポの良さ。
車は減速することなく走り続け、止まる事が出来ないので常に画面のスクロールとレーダーの変化を常時把握しながら
『次はどうする?…なんとか回避したが、その次は??…』
…と刹那刹那のスリリングな展開と変化を察知し、最善を考慮して進む面白さが楽しめます。
シンプルなゲームの割には上手く進むには沢山の要素があるのですが、やりこんでその面白さが分かってくると
非常にのめり込めるゲームとなっています。
この『ラリーX』は2作登場しており、1980年に登場したのが『ラリーX』。翌年の1981年に登場したのが『ニューラリーX』です。
大きな違いは『ニューラリーX』の方が難易度が非常に押えられており、遊びやすくなっています。
具体的に挙げるとまずは「敵の車の数」で、『ラリーX』は1面が3台でボーナス面を除いて1面毎に1台ずつ増え、
最大は8台となります。序盤から車の台数が多く、非常に回避が困難で難易度が高くなっていますが、
『ニューラリーX』は1面が1台で最大7台となり、かなり遊びやすくなりました。
また、ステージの迷路も変更されており、袋小路を減らしたり通路を増やすなど、敵を回避しやすくなっています。
そういったことなどから『ニューラリーX』は遊びやすい初心者向きとも言われ、広く親しまれています。
また、VGMも異なっており、若干地味な『ラリーX』と比べると『ニューラリーX』ではノリのよい曲となっています。
ラリーXのテーマと言えば、大抵は『ニューラリーX』の方だったりします。
他には細かいところですが『ニューラリーX』は『ラリーX』と比べると…
●レーダー上のスペシャルフラッグが点滅するようになり、その場所が分かるようになった。
●ラッキーフラッグの追加。
●キャラクター等のグラフィックの変更。
●効果音の変更。
●インストラクションのメッセージの変更。
…などの違いが有ります。
見た目はシンプルで遊びやすいゲームですが、実際にプレイすると「一手先を読む」その奥の深さにドップリとはまり込んでしまう…
『ラリーX』と『ニューラリーX』は、まさにそんな名作です。
当時の今と比べたら限られた技術の中、傍から見たら『只の追いかけっこ』に過ぎないのに、
実際にプレイしたらこれだけの充実した内容でした…というのは当時のゲームのアイデアの勝利なのでしょうか、
それとも、そこまで遊び込む環境だっただけに過ぎないのか、本当に当時の作品は不思議が多いものです…。
随分とプレイしましたが、それでも飽きることなくゲームセンターなどで見かけたらプレイしたくなる作品です。
こんなに単純なゲームなのに奥が深いなんて…試しにプレイしてみたら、貴方もいつの間にかドップリとハマり込んでしまうかもしれません。
『ラリーX』と『ニューラリーX』は『ナムコミュージアム』等のレトロゲームアンソロジー系に収録されている事も多く、
また、アーケードで登場した『ナムコクラシックコレクション Vol.2』にも収録されているので、結構楽しめる機会もあるので、
是非とも一度はプレイして欲しい名作です。
また、『ナムコクラシックコレクション Vol.2』ではアレンジ版のラリーXもプレイすることが出来、
様々な新要素を取り入れたラリーXを楽しむことが出来ます。