個人的名作122

ごんべえのあいむそーりー(コアランド/セガ・1985)

 

 それは「おふざけ」なのか、「驚異的なセンス」なのか…。
 アーケードゲームには一昔前は本当に謎が多いゲームが多々ありましたが、そのうちの1つではないでしょうか…
 今回は「ごんべえのあいむそーりー」を取り上げたいと思います。

 

【あいむ総理?】

 固定画面のアクションゲームでプレイヤーは主人公(コイツがごんべえなのか?)を操作し、 迷路を上から見たようなのフィールドの各所に散らばっている金塊を全て回収し、スタート地点に戻ればクリアとなります。

 金塊はステージ各所に散らばっており、拾うたびに主人公の吹き出しが「100」「300」「600」「1000」…と数字が増えていき、 その時点でスタート地点に戻るとその点数がもらえます。(金塊を拾っただけでは点数は入らない)
 つまり、まとめて持って帰った方が貰える点数が大きくなります。
 金塊が残っている場合はゲーム継続。全て回収している場合はステージクリアとなります。
 しかし、10個拾ったときは何故か「9999」と表示され、本当に9999点入ります。
 何故1万点にぜずに中途半端な9999点にしたのかは…謎だ!! スコアの1の位が動く珍しいゲームです。
(それ以前に、ハイスコア欄に "BIG" と書かれているのもツッコミどころだが…スコアが『デカイ』?)
 後のステージでは金塊が11個以上落ちているステージがあり、その場合は主人公は10個(9999点)までしか拾うことが出来ず、 一旦スタート地点に戻る必要があります。 要するに金塊10個のステージでの金塊回収による最大点数は1回で全て持ち帰って9999点で、 11個なら10個回収と1個回収での10099点(9999+100点)になります。  

 

【毎度御馴染み、流浪のゲーム?】

 勿論、ステージ各所には主人公を妨害する敵キャラが居て、彼らにぶつかるとミスになります。
 ステージ1に居る敵は…グラサンをかけて、オールバックな髪型でなんとな〜く、『お昼の某長寿生放送番組の司会者』に似ているんだよなぁ…
 ステージ3では、背の高いプロレスラー…で『アッポー』とか言いそうなジャイ○ント馬場っぽい敵もでるし…
 ステージ5では『ムーンウォーク』っぽい動きで追いかけてくるマイケ○ジャ○ソン風の敵とか…他にはジャンプし続けている某陸上選手とか、 世界的に有名なお色気な女性歌手とか…
 兎に角、おかしな敵キャラばっかり…「いいのかこれ?』と思いたくなるような敵キャラクターばかりです…
 そうはいっても、主人公もなんとなく田中○栄氏に似ているような…「あいむそーりー(総理)」なのでしょうか…

※敵キャラの正式な名前は分かりません…
名前 特徴
タモ○風の敵 プレイヤーを只管追いかけてくる。パンチ一発で倒せるので対処は楽だが油断は禁物。
ジャイア○ト馬場風の敵 プレイヤーを追いかけてくる。倒すのにはパンチ数発必要で、たまに相当殴らないと倒せないこともある。
マイケ○ジャ○ソン風の敵 性能はタモ○に近い。
常に後ろ向きで歩いている(ムーンウォーク?)
カールル○ス風の敵 ジャンプしながら追いかけてくる。ジャンプの着地でないとパンチが当たらない…が何故か登場ステージが少ない。
マリ○ンモン○ー風の敵 普通に追いかけてくるが、たまにジャンプ数回した後に投げキッスをしてくる。
投げキッスは当たるとミスだが、パンチで受け止めると1500点入る。
主人公の石像 4n+2面に登場。主人公が前を通ると追いかけてくる。
性能はタモ○と同等だが、元の場所に誘導すると石像に戻り1500点入る。
樽のくせにまるで意思を持っているかのごとく追いかけてくるが、倒す事が出来ないので厄介。
特に敵と重なっているときの対処がこのゲームのポイントに1つともいえるくらい。
最初は1個で4面クリア毎に1個追加され、最大4つになる。

 

【操作系は分かりやすい】

 操作系は「4方向レバーと2ボタン」です。
 レバーはキャラクターの操作。
 ボタンは左が攻撃で右がジャンプです。
 攻撃は前方にパンチを繰り出し、ヒットした敵を倒すことが出来ます。
 しかし、ジャイ○ント馬場っぽい敵は複数回殴らないと倒せません。また、某陸上選手のジャンプしているときは当たりません。
 また、ステージに転がっている樽は倒す事が出来ません。

 ジャンプは敵の回避やジャンプで足場を渡るときに使います。

 敵や敵の攻撃に触れるかタイムオーバーでミスになり、残機が減ります。
 残機が0になるとゲームオーバーです。

 

【ステージは…】

 ステージは4パターンあり、それの繰り返しになっています。
 2周目以降は敵の種類やベルトコンベア等の仕掛けが増えますが、基本的な作りは変わりません。

[ パターン1 ]
 黒い柵を壊しながら中へと入っていく形になっています。柵はパンチ6発で破壊できます。
 構成が簡単なのでここで基本操作(敵や樽の対処)を憶えておきましょう。
 全てのパターンで共通ですが、上下の通路は繋がっている上に敵は通れないので有効に使いましょう。 また、何故か通路の下端の部分は敵が入ってこないので、後半ステージでは逃げ込む場所として使えます。
(マリ○ンモン○ーの投げキッス以外の安地)
 黒い柵を全て壊すと何故かステージ中央にモアイ像が出現し、それを殴ると1個に付き1500点入ります。
 後半では一部の柵がパンチで壊す金庫に変わっている場合もあり、通路が少なくなる場合も有ります。


[ パターン2 ]
 右下に池があります。池は落ちるとミスになるので、ジャンプで足場の上にある金塊を回収しましょう。
 2周目以降は足場が浮いたり沈んだりするので注意。
 左下の石像の前を通ると何故か石像が動き出して襲ってきます。パンチ1発で倒せますが、上手く誘導して元の場所に戻すと何故か1500点入ります。
 また、池にたまに飛び跳ねる赤い魚を殴ると蜂が出現し、回収すると9800点入ります。
…なんで9800点なんて半端な数なんだろう??? しかも魚が出ないことも有るし…謎が多いボーナスです。


[ パターン3 ]
 国会議事堂と道路?? 変なフィールドです。
 所々に有る黒い金庫にも金塊があり、パンチ連打で壊して回収します。
 このステージ左下に有る東京タワーを下から殴ると、何故かフィールドのどこかに宝の山が出現。
 宝はパンチで回収するとボーナス点が入りますが、放って置くと徐々に減っていきます。


[ パターン4 ]
 敵をかわしにくいし、火を噴く消火栓があったり…と面倒なステージです。
 特に2周目以降は中央下付近への移動が難しい為、かなり難易度が高いステージ構成です。
 左下の池に居る魚2匹を殴ると池が一定時間干上がって、中の宝石を拾うことが出来ます…がこれも魚が出ないときも有ります。
 また、水が戻るとミスになるので宝石を直ぐに拾って逃げましょう。
 右下に有る石像を上から殴り続けるとパターン2の様な蜂が登場…これも9800点です。

 

【見た目勝負か?】

 とにかく間抜けすぎる世界観に脱帽…なアクションゲームです。 当時だったからできたのかもしれませんね。
 アクションゲームとしてはシンプルなアイテム回収アクションなのですが、やはり敵キャラが…タモ○似やジャイ○ント馬場似の敵がぞろぞろと 並んで追いかけてくる光景はある種不気味です…どういうセンスでこんなゲームを考え付いたものなのか…

 とにかくバカゲー好きなら一度は見ないと…な内容のゲームだったと思います。

 

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