個人的名作

ソルダム(ジャレコ・1992)

 

 「妖精物語ロッドランド」の可愛いキャラクター達を使用したパズルゲーム「ソルダム」。
 今回はこの作品を取り上げたいと思います。

 

【ふたたび、セキーロが…】

 フィールド上部から(縦横2個ずつの)4個1セットで降ってくる玉を操作して、消しつづけていく「落ち物パズルゲーム」です。
 プレイヤーは玉を1セットずつ、ボタンで回転し、レバーでフィールドに配置していきます。
 1つのラインが全て同じ色になった場合、そのラインを消す事が出来ます。
 ラインを消していくと「レベルアップ」となり、更に難易度が増してきます。

 ゲームスタート時、プレイヤーは3つのモードから1つを選んでプレイします。
 只、ひたすらパズルだけを行う「ソルダムモード」。原作「ロッドランド」のキャラクター達が登場する「セキーロモード」。 そして2人プレイ専用の「対戦モード」。それぞれの説明は後述と言う事で…

 

【落ち物パズルですから…】

 操作系は「4方向レバー+2ボタン」。
 落ち物パズル定番の操作系で、レバーで玉の移動、ボタンで玉の回転(左右)になります。
 

 前述の通り、玉を操作して1つのラインを同色に並べるのですが、このゲームは列が10列あります。 玉の色の種類もモードにより異なりますが、2〜4種類になっています。これでは1ライン全て同色にするのは大変です。
 ですが、このゲームには玉の色に関して特殊なルールがあります。
 それは、『玉を置いたとき、玉の色が既にフィールドに置かれている同色の玉と一直線に並んでいるとき、 その間の色が(オセロの様に)変化する』という事です。これを利用する事で効率良く色を揃える事が出来るだけでなく、 一度に大量のラインを消すことが出来ます。

   

 色を挟む条件は、配置した玉のセットの右下の玉は右と下と右下の3方向。左下の玉は左と下と左下の3方向。右上の玉は右と右上の2方向。 左上の玉は左と左上の2方向になっています。それ以外の方向に挟める色の玉が存在しても色は変わりません。

 玉同士色を挟んで色を変えるだけでなく、床を使って玉の色を変えることが出来ます。
 それは、1ライン消すとそのラインが最下段よりも下の床に移動します。床に移動したラインは後に配置する玉と色を挟む事が出来ます。
(但し、一度使用すると消滅する)
 ルール上、消しそびれた最下段は消去できなくなってしまう事への対策なのでしょうか…

 


 このようにして、玉の色を効率よく変えていき、ラインを消していくのですが、 消しきれずに玉が最上段のラインを超えたときは(超えた場所に関わらず)ゲームオーバーになります。
 

 

【ふたたび、妖精の国へ】

 「ソルダムモード」は前述の通り、1人でひたすらゲームオーバーになるまでプレイが続きます。
 最初は2色ですが、レベルアップに連れて色の種類が増えて揃えにくくなる上に落下速度が上昇し、難易度が増えていきます。
 

 「セキーロモード」はルールは「ソルダムモード」と同じですが、 「エンドレスではない」「玉の色が常に赤と青の2色」「敵キャラが妨害してくる」「お助けアイテムがある」等の違いが有ります。
 「ロッドランド」と同じような展開でゲームが進み、レベルアップするたびに「マブーツの塔」を上っていき、 最上階を目指して進んでいく様に背景が変わっていきます。「ロッドランド」をモチーフとしている為、降ってくる玉が「カブラ」 (同作品のキャラクター)になっています。

 画面右下には「ロッドランド」に登場した敵キャラがいて、時々邪魔をしてきます。
 一定レベルまで上がるとボスキャラが登場し、通常の敵キャラよりも厄介な攻撃をしてきます。
 ラストに登場するボスの攻撃をしのいでレベル60まで到達するとエンディングになります。

 また、「ソルダムモード」限定で、降ってくる玉に紛れて以下のアイテムが登場する事があります。
 

EXTRA  「E」「X」「T」「R」「A」それぞれの文字の玉が降ってくる事があり、 玉の色を変えるか、その列を消すと獲得する事ができる。
 全て揃えると、「ボーナス点+フィールドの玉がすべて消去」となる。
セキーロ  敵の妨害で次に降る玉が強制的にこれに変更される事がある。玉4個分の大きさの敵キャラ。
 他の玉と挟む事が出来ない上にセキーロが居る2列は一度に消さなくてはならなくなる。
プチ・セキーロ  後半になると降ってくる玉に混ざっている。玉1個分の大きさの敵キャラ。
他の玉と挟む事が出来ないだけであるが、状況次第ではパパよりも厄介。
デカブラ  4倍の大きさのカブラ(玉)。
 配置すると同色4個に変換されるが、通常の同色4個と異なり、セキーロとプチ・セキーロの隣に置くと それらを通常のカブラに変化させる事ができるので、かなりありがたい。


 また、一定のレベルではボスキャラが登場します。
 ボス登場中は強力な妨害がある上に玉の落下スピードが非常に速く、かなり難易度が高いです。

クロコワーニ  レベル6〜9のときに登場。
 時々爆弾を投げつけてくる。プレイヤーが操作中の玉に当たると破壊されてしまいます。
 無効になるだけなので、NEXTが不要な色ならわざと捨てる事も可能。
ウジラ  レベル26〜29のときに登場する。
 NEXTを隠してしまう厄介な敵。
ゾーサン  レベル39〜42のときに登場。
 たまに地響きを起こしてプレイヤーが操作中の玉を強制的に設置する。
バイソンホーン  レベル51〜59のときに登場。今回は変身しない。
 角から放たれるビームがプレイヤーが操作中の玉に当たると強制的にセキーロになる。


 対戦モードはそのまま2人で対戦プレイするモードです。玉(ここではキャンディー)は常に赤と青の2色のみで、 1P側の「リット」は床と左右の壁が常に赤玉。2P側の「タム」は床と壁が常に青玉になっており、玉の色が挟み放題で 簡単に大量のライン消しが出来る代わり、「リット」はラインを赤に「タム」は列を青にしないとラインが消えません。
 同時に複数のラインを消すと相手に攻撃をすることが出来ます。相手の沢山の攻撃から凌ぎ合う対戦になるでしょう。

 

【ふたたび、会えたけど】

 前作「妖精物語ロッドランド」の続編だけあって、あの可愛らしいキャラクター達が沢山登場します。
 また、VGMも心休まる優しい音楽…まるでせわしいパズルゲームには不似合いなくらい素敵な音楽です。

 お気に入りの「妖精物語ロッドランド」のキャラクターが登場するゲームだけに、良くプレイをしていましたが、 ルールが分かりやすいけどプレイしにくい感じがありました。
 ラインを消す為に横10列同色にしなければならないので、玉の色の偏りなどで方針が崩れるとすぐラインが消せなくなることがあり、 簡単に積み上がってしまう事が多いからです。更に消しそびれたラインの修復は困難 (挟める色の方向が決まっている為、どうしても色修正ができない玉が出ることがあり、そのラインが消去不能になる)である事が多く、 ピンチからの復活が殆ど出来ない感じがあります。

 流れが良いと長時間プレイすることも可能なのですが…もう少し安定して長くプレイできるルールだったら良かったかなと思いました。

 只、あの「妖精物語ロッドランド」の続編だけあって、「癒し」の世界観に触れるだけでも十分素敵だったかな。  

 

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