個人的名作

ブロックカーニバル(ビスコ・1992)

 

 ある意味奇妙なセンスを感じるインパクトさでプレイヤーの印象に残ってしまうようなゲームかもしれない『ブロックカーニバル』。
 今回はこのゲームを取り上げたいと思います。

 

【なぜオヤジ?】

 一言で言うと「ブロック崩し」系のゲームです。
 只、見た目が…プレイヤーは何故か『ステテコに腹巻姿のハゲオヤジ』(ドリフターズの加藤茶がよくコントでやる姿みたいな感じ)と 『デブなサラリーマン風の男』…この2人がブロック崩しで言うところのパドルになり、ブロックを壊していきます。

 ブロックも何故かケーキや寿司等の食べ物。何故ボールで食べ物を壊す必要があるのか分かりませんが、なんかオープニングデモを見ると 何故か宇宙から襲来してきた食べ物で何故か地球がピンチっぽい感じ(ストーリーは知りませんが…)にも思えるのできっと悪者なのでしょう(?)


 

 ルールは「ブロック崩し」のルール通りにパドル(オヤジ達)を操作して食べ物ブロックを壊していくゲームです。
 2人プレイの場合は同時プレイとなり、プレイヤーはどちらのボールも跳ね返すことが出来るので、フォローしあうという協力プレイも可能です。
 クリア条件を満たすとステージクリアとなります。

 4ステージが1ワールドという括りになっており、各ワールド毎にブロックとして登場する食べ物が変わります。
1ワールド目は「ケーキ等のデザート系」。2ワールド目が「寿司系」。 3ワールド目が「ハンバーガーなどのファーストフード系」。4ワールド目が「野菜・果物系」となっており、 4ワールド(16ステージ)クリアでエンディングになります。

 各ワールドの4ステージのクリア条件は「全てのブロックを壊す」⇒「特定のブロックを全て壊す」⇒「特定のブロックを全て壊す」⇒「ボスを倒す」 となっています。
 「特定のブロックを全て壊す」が少々特殊で、大きなケーキや巨大な太巻き寿司等のステージ開始時に紹介されているブロックを 全て壊した時点で(それ以外のブロックが残っていても)ステージクリアになります。  只、全てのブロックを壊し、最後に指定されたブロックを壊すと高得点のボーナスが貰えます。

 「ボス」は各ワールド4ステージ目に登場し、「カニ型のパン」「巨大な魚」「巨大ハンバーガー」「トウモロコシ型のロケット」等、 そのワールドのブロックにちなんだボスが登場します。ボスの弱点にボールを一定回数当てると撃破することが出来ます。

 

【動けオヤジ!!】

 操作系は、「レバー+2ボタン」。
 レバー左右でパドル(というかオヤジ)の操作。
 ボタンは「ボールの発射」ともう1つはパドル(というかオヤジ)のスピードアップになっています。

 ブロック崩しなので、ボールを受け損なうとミスで残機が減ります。残機が0になるとゲームオーバーになります。

 

【急げオヤジ!!】

 ルールは普通のブロック崩しに近いですが、いくつか特徴的なルールがあります。
 1つは「タイム」。画面下にタイマーが表示されており、それが0になると少しだけオヤジが画面上部へ少しだけ移動し、 ボールを跳ね返しにくくなります。勿論ゲーム中は徐々にボールのスピードもあがっていきます。
 オヤジはミスをするとかステージクリアで位置とボールのスピードはデフォルトに戻りますが、 それまではステージクリアに時間を掛けるほど辛くなります。

 只、時間が経てば難しくなるのかといえば必ずしもそうでもなく、ボールが徐々に巨大化していきます。
最終的には倍くらいの大きさになり、かなりブロックに当てやすくなります。
 また、かなり長時間粘ると永パ防止の為かボールが貫通弾になることがあるようです。

 

【オヤジを強化せよ】

 「アルカノイド」等のようにブロック崩し系ゲームおなじみのアイテムが登場します。
 ゲームプレイ中にフィールド中央を人や動物が通過しますが、それらにブロックを当てるとアイテムに変化します。 回収するとその効果を得ることが出来ます。

ワイド  "WIDE" と書かれたアイテム。
ボールを跳ね返す幅が広がるが、親父が手を左右に広げているだけ…微妙にしか広がっていない気が…。
コマ  取った瞬間から何故かオヤジがくるくると回りながら踊りだす…
 謎だ!!謎過ぎる!! …と思いきやボールの跳ね返しの判定の縦幅が伸び、胴体や足でも跳ね返せる (通常は腕の部分のみ)のだが、一定時間後に踊りが止まって元に戻る…年なのに無理すんなって!!
玉分裂(8つ)  ボールが8つに分裂する。巨大化した状態で取ると一気にブロックを壊せる。
玉分裂(3つ)  ボールが3つに分裂する。ボールを1つだけ落とし2個残っている状態になったとき、再び3個に分裂する。
「?」マーク  暫くの間、画面下の方に何かしらのキャラクターが横切る。
 キャラクターは「鶏とヒヨコ」「F1」「相撲取り」「新幹線」のいずれかで、これらでもボールを跳ね返すことも可能だが、 キャラクターは自動で移動し、更に新幹線以外は隙間が多いので基本的には信頼性は低い。
 キャラクターで跳ね返すとボーナス点が入る。
黒い球  暫くの間、ボールが貫通弾に変化する。
結構有用な割には、結構見かける気がする。
数字 プラスもしくはマイナスの表記がされたパネル。数字分だけタイマーが増減する。
 

   

 

【見た目のインパクトは!!!】

 なんと言っても『オヤジ風の主人公がブロック崩し』という訳の分からない世界観。 しかもプレイヤーは「オオエド ビスベェ」と「オオエド ビスゾウ」という『ビスコ』という社名にちなんだ名前にしたかったのでしょうが、 幾らなんでも無理がありすぎです…。
 しかも宇宙からやってきた(侵略してきた?)食べ物ブロックを破壊するというルール。
 なんとなくコナミの「クォース」を髣髴とさせるデモ画面…どれを取っても間抜けすぎます。強烈なインパクトの有る作品でした。
 ブロック崩しとしてもそこそこ遊びやすい(全ブロックを壊さなくても良いなどのルールがある)のがちょっと嬉しいのですが… やはりルールよりも見た目のインパクトが強すぎて…それ以外が目立たない気も…。

 

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