個人的名作111

ダイエットゴーゴー(データイースト・1992)

 

 個人的名作が3桁ゾロ目になるまで続くとは…本当にご来場の皆様のお陰だと思います。
 さて、今回はゾロ目ということでスロットマシンが出てくるゲームでも…と思ったのですが、意外と思いつかない…

 色々考えた挙句…あのゲームが(一応)スロットが有る!!
 異色の中に名作を作り出すメーカー「データイースト」。 今回はその「データイースト」の作品「ダイエットゴーゴー」を取り上げたいと思います。

 

【痩せるのは楽じゃない?】

 「バブルボブル」「フェアリーランドストーリー」「スノーブラザーズ」等の『固定画面で敵を全滅させる』タイプのアクションゲームです。
 プレイヤーはキャラクターを操作し、画面上に居る敵を全て倒せばクリアとなります。

 攻撃ボタンを押すとプレイヤーは前方に弾を投げます。敵が弾に当ると敵が少し太ります。
 自分達は『ダイエット』なのに敵を太らせること自体はなんとも思わない辺りが酷いですねぇ…
 敵が少し太っている間はその場で一定時間動きが止まり、その間に体当たりをするとゆっくりと吹っ飛んでいき、倒すことができます。
 少し太っている敵にもう一度弾を当てると敵が更に太ります。太った敵は一定時間風船の様に膨らみ、 (一部の例外を除いて)地形を無視して画面上部に向かって風船の様に浮き上がります。 その間に体当たりをするとその敵がピンボールのボールのごとく高速で画面端を跳ね返りながら吹っ飛び、やがて消滅して倒すことができます。
 吹っ飛んでいる状態の敵は(一部の例外を除いて)地形を無視して飛び続け、他の敵に当るとその敵も巻き込んで倒すことができます。  吹っ飛んでいる敵の巻き込み性能が非常に高く、『殆どのステージでは敵を数匹吹っ飛ばすだけで大半の敵を倒すことができる』状態になります。

 ある意味どんなに大量に敵が出てくるステージでも『敵数匹をどうやって吹っ飛ばすか』に集約する感じがあるので、 後半ステージも難易度が余り高くならない内容になっています。

 敵を全滅させるとステージクリアとなり、一定ステージごとにボスキャラが登場します。ボスは雑魚や攻撃をばら撒いてきますが、 通常のステージ同様に雑魚敵を吹っ飛ばしてぶつけるとボスの体力が減り、0にすると倒すことができます。
 ボスを倒すとワールドクリアとなり、次のワールドへ進むことができ、最終ワールドをクリアするとエンディングになります。
 

 敵はワールドにより様々な敵が登場します。
 基本的にはプレイヤーを追いかけ、触れるとミスになりますが、一部の敵はハンバーガーや飴玉等の食べ物を投げつけてくることがあります。
 このゲームは『ダイエット』なので食べ物は厳禁です。触れてしまうとミスにはなりませんがプレイヤーは太ってしまいます。
 太っているときはスピードダウンだけなのでキツいペナルティではありませんが、更にもう一度食べ物に触れてしまうとミスになってしまいます。
 太った状態は「ダイエットドリンク」かミスになるまで戻れません。
 

 敵を倒すと宝石等の得点アイテムを落としますが、たまにメダルを落とすことがあります。 メダルを拾うと拾った数だけ画面上部に設置されているスロットマシーンが動き出します。 スロットは自動で停止し、その出目により色々な効果が起こります。
 基本的には得点アイテムが大量に降ってくるかパワーアップアイテムが降ってくるのですが、 稀に "7" が3つ揃うとボーナスステージに進むことができます。

 ボーナスステージは画面上部からいろいろなものが降ってきます。 宝石は得点、食べ物は太る…と言ったように通常のステージと同じような感じですが、必ず1UPアイテムが落ちてきます。 得点では残機が増えないのでボーナスステージは非常に貴重です。
 ボーナスステージはそこそこの確立で発生する上に、『敵数匹をどうやって吹っ飛ばすか』に集約されるシステム …とこのゲームは結構難易度が低く初見でも遊びやすい内容になっています。

 

【痩せたきゃ動け】

 このゲームの操作系は「4方向レバー+2ボタン」。
 レバーはキャラクターの操作です。左右は移動で、レバー下でしゃがみ、レバー上は使いません。
 左のボタンは攻撃。敵を太らせる弾を撃ちます。射程は短いですが当てにくいほどではありません。
 右のボタンはジャンプ。押す時間等によるジャンプ自体の変化は有りませんが、「↓+ジャンプ」で一段下に下りることが可能です。

 「敵に触れる」もしくは「食べ物以外の敵の弾に触れる」、「太っているときに食べ物に触れる」、「棘などの罠に触れる」とミスとなり残機が減ります。
 残機が0になるとゲームオーバーになります。
 

 

【食べ物以外ならOK】

 このゲームには色々なアイテムが登場しますが、効果は基本的には見た目どおりの分かりやすい作りになっています。
 難易度同様、結構親切な感じです。

種類 効果
宝石 得点が増える。リングやダイヤ等、幾つかの種類と大きさがあり、それぞれで得点が異なる。
メダル データイーストのロゴが入ったメダル。
取るとステージ上部のスロットが動き出す。複数取るとストックされる。
Pマーク プレイヤーの攻撃力が上がり、1発で敵を風船状態にすることができる。
ローラースケート スピードアップ。1段階しか無いようですが、『無いと不便で仕方ない』位のアイテム。
バリア キラキラ光っている感じのアイテム。無敵になる。
ダイエットドリンク 『D』と書かれたドリンク剤。太っているときに取ると元に戻れる。
B そのステージに限り、プレイヤーの弾を当てた時点で敵を倒せる。
一見便利だが、敵を吹っ飛ばして巻き込む事が出来なくなるので余り得な感じがしない。
空気入れ 自転車の空気入れみたいなアイテム。
取ると全ての敵を破裂させることが出来る。要するにステージクリア確定アイテム。
出現場所が決まっており、特定の場所に敵を吹っ飛ばす事でしか出現しない。
1UP プレイヤーの小さい感じの見た目で残機が増える。
ボーナスステージの終盤に1つだけ落ちてくる。
食べ物 マイナスアイテム。
触れると通常時は太り、太っているときはミスになる。
「雑魚が投げつける」「ボスの攻撃」「ボーナスステージで降ってくる」のいずれかでのみ出現する。

 敵を倒すことにより出現するのは宝石とメダルのみで、 それ以外は(食べ物と1UPを除くと)『スロットの出目』『特定のステージの特定の場所に敵を吹っ飛ばす』『ボスクリア後』のいずれかで出現します。
 

 

【おいらも痩せたいよ〜】

 なんと言っても固定画面敵全滅型という『分かりやすいゲーム性』であり、更に『殆どのステージは敵を数匹吹っ飛ばすだけで大半の敵を倒せる』という難易度の低さがあって、 かなり遊び易いゲームだと思います。
(まぁ、ヘタレな私がプレイしても相当遊べる程だから…)
 敵の動きも割りと単調なのでパターンに近い状態が作れる点も低難易度の要因になっていると思います。
 やり込んで攻略を探す面白さと初見でノープランでも何とかなるという敷居の低さの両方を持っている辺りが良くできている作品だと思います。


 ところで、『ダイエット』とタイトルにあるだけに『食べ物がマイナスアイテムになっている』というのが結構珍しい作品です。
(他には思い当たらないなぁ…)
 でも、健康によさそうな野菜サラダですら食べると太ってしまう辺りが…中に何が入っているのか気になりますね…
 いや、それよりもダイエット時に断食するのは、健康上、良くない気が…(以下略)

 

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