個人的名作104

銀河任侠伝(ジャレコ・1987)

 

 アーケードゲームで伝説の珍作といったら、これでしょうか…。
 今回取り上げるのは「銀河任侠伝」です。

 

【やっちゃんすてき】

 さらわれた彼女を助ける為に主人公「やっちゃん」が敵を倒しながらゴールを目指すアクションゲームです。
 主人公が「やっちゃん」だから「任侠伝」なのかもしれませんが、「やっちゃん」はどう見てもヤ○ザというよりは 1980年代のギャグアニメの『主人公が2頭身状態』になったような感じです。

 ルールはライフ制で敵の攻撃を受けると1ずつ減っていき、0になるとミスになって残機が減ります。 他にも時間切れや画面外への転落でもミスになります。
 ゴールまでたどり着く(ステージによってはボスを倒す)とクリアとなります。
 ラストステージクリアでエンディングになります。

 

【アクション!!】

 このゲームの操作系は「8方向レバー+2ボタン」です。
 ボタンは「攻撃」と「ジャンプ」のシンプルなアクションです。

 「攻撃」は初期状態はパンチ。敵を倒すとアイテムが出る事があり、 それを拾うと「ドス」⇒「刀」と変化し、リーチが伸びます。
 「ジャンプ」は通常のジャンプで、特に特殊な操作はありません。

 

【こんな敵キャラでいいの?】

 ゲームスタートして暫く進むと、「やっちゃん」の行く手を阻む敵達が… 2頭身だけど『ホッケーマスクを被ってチェーンソーを振り回す敵』が…って、こいつはまさか某殺人鬼!?
 更に2頭身のゴジ○似の怪獣まで襲い掛かってくるし…
 い、いや…まさか、いくらなんでも、そんな著作権に引っかかりそうな事をやるわけが…と思いつつ先に進むと、 2頭身だけど『バイクに乗った月○仮面似の敵』が火炎瓶を投げつけてきます。

 こんな感じで『どこかで見た感じ』の敵キャラクターが多数襲い掛かってきます。
 著作権上に問題のありそうなキャラクターが多々登場するので家庭用には移植されない(というか出来ない)だろうなぁ…

…で、ボスらしき敵を倒しゴール地点に居る亀の背に乗ると1面クリアになります。
2面はなぜか宇宙が舞台になります。「銀河」だからなのか…宇宙面は横スクロールのシューティングになっており、 亀の背に乗ったまま戦いますが、弾は亀から発射されるのですが、やられ判定は亀の背に乗る「やっちゃん」なので 弾の発射個所とやられ判定の場所がえらく違ってやりにくいです…。
 

 3面は再び地上。
 スタートしてすぐに祭りの出店が背景に並ぶのですが、その店に居るのが『某戦艦の艦長』『某バカボンの父親』『仮○ライダー』…
 あぁ…著作権は何処へいったのでしょうか…しかも襲い掛かってくる敵の中には『矢○ジョー似の敵』がクロスカウンターで攻撃してくるし… このシーンを今、家庭用に移植する場合は、画面の半分以上にモザイクが必要でしょうね(笑)
「銀河任侠伝」の開発者の勇気ある行動に拍手したいくらいです…。

 あと、簡単に書くと『某ジオン軍のモビルスーツそっくりのロボット』が爆弾を撒き散らしてきたり…
『ルパン三世の某相方に似ている人』がバズーカで殴りかかってきたり…
『○魔神に似ている敵』とか…
『巨○の星』のテーマ(っぽい曲)と共にあの人が登場したり…
…良くここまで作ったものです…。
 

 更にこのゲーム、敵が大量に出る上にダメージを貰ったとき無敵時間が殆ど無いので一発貰ってしまうと タコ殴りされて即死することがあります。体力回復もそれなりに出ますが、普通にプレイするとどうしても減るほうが早いです…。
 マジで1コインオールできる人のプレイを見たいほどです…。  上からも横からも大量にばら撒かれる敵の弾と高速で襲い掛かってくる敵を捌きながら進むのは難しすぎです。

 

【アイテムは著作権に引っかからなさそう】

 あまりのゲームの脱力感にレビューがいいかげんになりそうですが、とりあえずアイテムの説明。
 敵を倒すとアイテムが出ます。回収するとパワーアップする事が出来ます。
武器 「義」「理」「人」「情」の何れかの文字。
拾うと攻撃が「パンチ」⇒「ドス」⇒「刀」へと一段階アップします。
リーチが伸びるのでありがたいのですが、1ダメージ貰うごとに1段階ダウンします。
また、一部のボスが出す文字(「華」等)は一気に「刀」にまでアップします。
「E」マーク ライフが1回復します。(MAXは8)
体力が減りやすいゲームだけあって、結構出易いです。
招き猫 ライフが最大値まで回復します…が、欲しいときに限って出ない。
ドリンク  飲むとライフが最大まで回復する上に武器が「刀」になり、更に一定時間飛び道具が使用できます。

 

【家庭用移植…無理だよなぁ…】

 とにかく、登場する敵キャラが凄い…『当時だからこそ開発者の遊び心で出せた』という感じです。
 ある意味『知るひとぞ知る』で終わらせるのが勿体無い感じもしますが、黒歴史として封印しておくほうが良いのかなぁ…

 ゲームとしては、やはり難易度が高め…とにかく敵の攻撃が激しいです。同じ高さの敵が撃つ飛び道具はしゃがむと当たらないのですが、 しゃがむと動けない為、上の足場から飛び道具を投げられると回避が困難…しゃがみ移動とか付けて欲しかった…。
 また、敵が大量に出現しつづけるので、しゃがみ攻撃で敵を倒してばかりで全然先に進めない…なんて事も良くあります。 前述の通り、ダメージを喰らったときに無敵時間が無いので特攻が出来ないし…
 もう少し調整すれば遊びやすかった感じもありますね…。


 まぁ、マニアックゲーム好きには是非とも知っておきたい作品…でしょうかね。  

 

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