個人的名作87

VS.エキサイトバイク(任天堂・1984)

 

 任天堂VS筐体の作品の1つ「VS.エキサイトバイク」。今回はこの作品を取り上げたいと思います。

 

【どんなゲーム?…って言われても】

 ファミコン版の「エキサイトバイク」をご存知ならば話は早いですが、要するにジャンプ台や悪路などのコースを使った バイクレースです。

 プレイヤーは赤いバイクに乗ったライダーで、制限時間以内にゴールする事が出来ればクリアとなり次のステージに進めます。
 ボタンで加速し、レバーでジャンプを制御しながらコースを周回していきます。  

 まずは、予選になり、コース1周をライバルのバイクが存在しない一人での走行になります。
 1周のタイムが規定時間以内であれば予選通過となり、本戦へ進出できます。
 本戦では、ライバルのバイクと一緒に走る状態で予選と同じコースを2周します。予選同様規定時間以内にゴールする事が出来れば 次のコースに進むことが出来ます。
 予選・本戦ともに規定時間以内にゴールできなかった時点で残機が減り、0になるとゲームオーバーになります。


 走行中にミスがあるとバイクは転倒して、タイムロスになってしまいます。  基本的には「地面とバイクの角度が一定以上差が出る」「他のバイクに追突」「小型障害に躓く」です。
 「地面とバイクの角度差」はジャンプの着地に多く発生します。レバー左右でジャンプの軌道を調整できますが、 その分バイクが前や後ろに傾きます。着地するときはレバーを使ってバイクの傾きを調整しないと転倒します。
 「他のバイクに追突」はライバルが居る本戦で発生します。ライバルは水色1台と紫2台の計3台が常に画面に居るような 走り方をしており、追突すると転倒してしまいます。本戦ではライバルが邪魔になる為、かなり厄介になっています。  ちなみに、ライバルバイクに追突させると相手のバイクを転倒させることが出来ます。
 「小型障害」は、コースにある小さな障害です。レバー左のウィリー中に通過しないと転倒します。

 転倒するとライダーがバイクに乗りなおそうとします。ボタン連打で復帰が早まるので、要連打です。
 また、転倒時は強制的に一番奥側のコースに移動させられるので、普段は一番奥側のコースで走っていた方が転倒時間を短縮する事が できます。

 

【操作系は?】

 これもファミコン版と同様「4方向レバー+2ボタン」です。
 レバーはファミコン版とほぼ同じです。上下でバイクの奥行きへの移動。地上で左はウィリー。空中で右は「高度が低く遠いジャンプ」、 空中で左は「高度が高く短いジャンプ」となっています。
 ボタンは両方とも加速ですが、Bボタンの加速はスピードが速いですが、画面中央にバイクのエンジンの温度ゲージが増加し続けます。 温度ゲージが最大になると「OVER HEAT」になり、強制的に一定時間停車させられ、大幅なタイムロスになります。
 Aボタンの加速はスピードが遅いですが、温度ゲージが中央付近に保つ様に(中央以下なら増加、中央以上なら減少)なります。
(ファミコン版同様、「クールゾーン」による温度大幅低下もある)
 また、ボタンは転倒時からの復帰を早くするのにも使用します。

 

【ファミコン版と違いってあるの?】

 内容的には殆どファミコン版と同じですが、一部アーケード版オリジナルの部分があります。

 1つは「スコア制」になっています。走行距離(AボタンよりBボタンの加速中の方がスコアの上昇も大きい)や レース結果によってスコアが入ります。
 また、スコアが一定以上になると残機が増えます。残機は最初は1(1回でも失敗したらゲームオーバー)で、 残機が残っている場合は、規定時間以内にゴールできなくてももう一度プレイする事が出来ます。
まぁ、スコアが無くても充分面白いファミコン版を考えると余計な仕様な気もしますけどね…。

 他には「クリア条件が5位以内(ファミコン版は3位以内)」になっています。表彰台も5人分あります…が、 別に『規定のタイム以内にゴールする』というルール自体は変わりは無いので、余計な仕様な気…(以下略)。

 更に、「ボーナスステージ」があります。ボーナスステージは奥行きの無いコースでジャンプ台を使ってトラックを飛び越えながら ゴールを目指すというものです。
 制限時間以内に全てのトラックを飛び越えてゴールするとボーナス点が入ります。
 余談ですが友人の指摘で気付いたのですが、パーフェクト時に画面に表示されるメッセージが "PARFECT" …ナイス誤字。
 …まぁ、ファミコン版はボーナスステージが無くても面白いので余計な仕様…(以下略)。

 あと…細かいところを上げると、ファミコン版に無いジャンプ台が登場します。  

 

【アーケード版も熱かった(色々な意味で)】

 アーケードだけあって、序盤から難易度が高めになっています。
 全7コースありますが、中盤からタイムがシビアで 「2回転倒すると終了」とか「加速のタイミングを間違えると終了」とか「クールゾーン未通過すると終了」等、 非常に厳しい作りになっています。
 まぁ、インカムなどの都合があるアーケード版だから仕方ないといえば仕方ない…じっくり楽しみたいのなら家庭用の方でしょうね。
 ちなみに「VS.〜」とありますが、複数人での対戦は出来ません。あくまで任天堂のVS筐体向けのタイトルということです。

 幼い頃、表彰台が5人分あっただけで「何だコレ!? 凄い!!」と衝撃を受けましたが…しょうもない演出だけに衝撃を受ける 単純なガキだな…と我ながら今では思いますね。
 ルール自体はファミコン版とほぼ一緒ですが、細かなところで風変わりというのが「VS.〜」の作品なのかもしれませんね。
 

 

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