「クイズ魔Q大冒険」のナムコが出した、一風変わったクイズゲーム。「熱闘!激闘!クイズ島!」。 今回はこのゲームを取り上げたいと思います。
太古に滅びた古代文明の遺産の無人島…今は野生動物たちの住処となっているこの島を理想の島にしようという4人(?)の 人たちが島を冒険するクイズゲームです。
ゲームは通常の4択クイズです。クイズゲーム御馴染みの『ノルマ数分のクイズに正解するとステージクリア、 誤答でライフが減少し0になるとゲームオーバー』というスタンダードなルールです。
プレイヤーはスタート時に4人の中から一人を選びます。
無人島を巨大な都市にしようとする『工夫』
化石の発掘調査をする『考古学者』
巨大な畑にしようとする『農夫』
巨大な花畑にしようとする『花の精』
ちなみに見た目以外のキャラ差はありません。無人島には6×6の36マスあり、選ばれなかったキャラクターは勝手に無人島の
空いているマスを開発していきます。
プレイヤーはスタート地点のマスでノルマ制のクイズが行われます。ステージクリアをするとそのマスが自分のマスに なり、次にその隣のマスを選んでクイズで土地開発していきます。 一部のマスには「2択」「ジャンルセレクト」などの プレイヤーの助けになるマスもあります。
各ステージには無人島の野生動物達が敵となって登場します…が、どいつもコミカルな動物達…本当に野生動物なのか、
と思いたくなるような奴らです。
ちなみに、最初は「サル」が登場します。他のステージには様々な動物達が出てきますが、暫くすると再び「サル」
と同じグラフィックの動物が…でも、良くみると色違いの「ゴリラ」。
格闘ゲームの色違いキャラレベルかよ…という動物達です。
ちなみに、「熊」が後半では真っ白になって「白熊」で登場したり、白黒で「パンダ」になったり…。「ダチョウ」の色違いで
「鶴」と「フラミンゴ」、「猫」の色違いが「山猫」と「ライオン(雌)」に…本当に格闘ゲームの色違いの世界みたいです。
でも、敵なので遠慮なくクイズでやっつけてしまいましょう。
野生動物たちを倒して土地を広げていけば、いつかは他のキャラの土地とぶつかります。
無人島の36マスの内、他キャラクターの土地に入った場合、または自分の土地に入られた場合はそのキャラクターと
対決になります。
対決方法は「キーワードクイズ」。このゲームの最大で唯一(笑)の特色です。
クイズ形式は簡単で、最初に8問連続で4択の問題が出ます。正解率に関わらず8問終了後に「キーワード問題」が
出題されます。これは、最初の8問から連想される言葉を答えるもので、これに正解しないとステージクリアになりません。
逆に言えば、最初の8問不正解でもキーワードに正解すればステージクリアになります。
例えば、こんな感じです。
問題:「母子」「船員」「生徒」「スパイ」に続く言葉といえば?⇒「正解:手帳」
問題:曲木で作った食器の事をなんと言う?⇒「正解:わっぱ」
問題:ギリシャ語で10という意味の10倍を表す言葉は?⇒「正解:デカ」
問題:古代ギリシャの都市国家を何と言う?⇒「正解:ポリス」
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問題:8問から連想される言葉は?⇒「正解:警察」
キーワードが分かると、最初の8問のクイズが非常にスイスイ答えられるのが面白かったのですが、残念ながら
これ以降のナムコのクイズゲームにはキーワード問題は登場しませんでした。
他にも、「魔Q大冒険」を出したナムコのだけあって、クイズには「絵の問題」などもあります。また、後半ステージでは、
ゲームスタート時から今までに間違えた問題がもう一度登場する「おさらい問題」というものもあります。単調なクイズゲームに
『どうやれば目新しさを感じる事が出来るか…』を考えようとしている感じがしますね。
アーケードのクイズゲームにしては、「魔Q大冒険」同様にそこそこの個性があったと思いますが、
ライフが回復殆ど無いので、クイズゲームの最大の難点「3問連続不正解で即ゲームオーバー」が多い…
というのがキツイですね。
クイズゲームというゲームジャンルの作り方の難しさを感じましたね。試行錯誤しても結局は
「3問不正解で即ゲームオーバー」という壁を抜け切ることが出来ない…。
ある意味、クイズゲームというジャンルが余り人気が無かったのは、「クイズゲーム製作者達の発想の柔軟性の低さ」だった
のかもしれませんね。
そういった意味では、コナミの「クイズ・マジックアカデミー」シリーズはクイズゲームの中では
非常に良い作品なんだなぁ、と思いますね。(←違うゲーム褒めてるし…)