個人的名作48

イエローキャブ(データイースト・1984)

 

 『データイースト』。かつて、個性的なアーケードゲームを数多く輩出させたゲームメーカー。今回取り上げる 『イエローキャブ』も個性が強すぎるゲームの1つでは無いかと思います。
 予め断っておきますが、『イエローキャブ』と言っても、ゲームの話ですよ。 某芸能関係の話では無いです。

 

【 気分はクレイジータクシー??? 】

 プレイヤーは黄色いタクシーの「イエローキャブ」。街中を走り、客を目的地まで運んであげましょう。

 操作系は「8方向レバー+1ボタン」となっており、レバーは車の移動で、ボタンはブレーキです。

 上から見下ろす感じのフィールドでタクシーを操作し、客を乗せて目的地まで移動させます。

こんな感じの画面

 客を乗せるには、マップの各所にあるタクシー乗り場で客を探す必要があります。客が居れば乗せることができます。 客の目的地は「病院」「駅」「空港」など様々な場所で、目的地までの移動方法は画面の表示(『右へX画面、上へY画面』 見たいな感じで…)されるので、あとはそこまで移動するだけです。
 客を乗せたとき、移動中、客を降ろしたときには得点のほかにお金も入ります。
 お金の使い道は、ただ1つで「ガソリンの補給」です。画面にはガソリンゲージがあり、空っぽになるとミスになります。

 要するに素早く客を探し素早く移動しなければ、ガソリンがもたないというわけです。

 

【 ヤルカヤラレルカ… 】

 …ここまで読む限りでは、平和なゲームという感じですが、実際はそうでも無いです。

 フィールドにはプレイヤー以外にも車が走っています。一般車両や救急車やパトカーやトラック…。 もちろん、ぶつかる事も可能です。ぶつかってもミスにはなりません。弾き飛ばされるだけです。
 といいますか、他の車を壁にぶつけて破壊することも出来ます。
得点とお金が増えるので、正当な行為としてみなされているようです。(笑)
 

 但し、他の車の中には大型トラックやロードローラーのような大型車があります。大型車に接触した場合は こっちの車が破壊されて即ミスになります。
(接触の仕方によってはミスにならないこともある)

 他の小型車にはやられる事は無いが、大型車にはやられてしまう…まさに弱肉強食の世界…平和そうなタクシーの世界と思いきや、 ここまでシビアな世界だったとは…。

 ゲームの流れ的には、『客の居る場所』と『目的地』は常に決まっているので、ある種のパターンゲームという感じがあります。 大型車との事故さえ気をつければ、後はパターンに当てはめて…etc となってしまう感じがあります。
 只、客の場所を知らないといつまで経っても何もならないのが…。

 

【 これがデコだったのかも… 】

 見た目は単純な雰囲気ですが、やるかやられるかの世界にはちょっと爆笑しました。
 他の車を壁にぶつけて破壊したと思いきや、大型トラックに潰されて大破…。とてもタクシーの世界とは思えませんね。 ですが、こんな世界観も平気で作り出す辺りがデコの味だったのかもしれませんね。

 「チェルノブ」や「トリオザパンチ」のように見た目が怪しくなくても、デコが作れば…。それだけにデータイースト社の倒産は 惜しい限りでした。

 

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