個人的名作46

ワイルドファング(テクモ・1989)

 

 『今では到底発売できないであろう…』そんなくらいの表現があるアクションゲーム『ワイルドファング』。
とにかく初めてみたときはショックでしたね。

 

【首が飛ぶ…これがデフォ】

 魔獣に侵略された王国を取り戻すために戦士たちが戦う…みたいなストーリーだったと思いますが、印象的なのは デモ画面。人間が魔獣に虐殺されるシーンがあったりします。一応シルエットになっていますが、それでも充分 『このゲームにはグロテスクな表現があります』のシールが張られても仕方ない位です。

 同時期に発売された『忍者龍剣伝』のコンティニュー画面(組織に捕らえられた忍者が丸ノコで切断されそうになるシーン) も不気味ですが、このゲームもかなり不気味です。今では、『デドアラのテクモ』ですが、この頃のテクモは…。知らない人が見たら どう思うでしょうかねぇ…。

 ゲームのルールはファイナルファイトなどに代表される奥行きのあるフィールドの横スクロールアクションゲームです。敵を攻撃して 倒していきながら、先に進んでいくタイプのゲームです。ステージ奥に居るボスを倒したらクリアで、全5ステージです。

 敵は魔獣なのですが、一定ダメージを与えると顔面から流血しだし、さらにダメージを与えると首が吹っ飛んで消滅します。
 『首が吹っ飛んで消滅する』ハッキリ言って、魔獣とはいえ、『今では、家庭用には移植不可能な表現』 でしょうね。
 

 操作系は「8方向レバーと3ボタン」です。
 レバーは「プレイヤーの移動」で、ボタンは「攻撃」「ジャンプ」「変身」の3つになっています。

 「攻撃」は普通に敵に攻撃します。攻撃方法は後述の「変身」の仕方によって変わります。
 「ジャンプ」は普通のジャンプです。段差や穴を越える以外にあまり使う事は無いと思いますが、これを絡めた攻撃方法も 一応あります。
 ジャンプ中は一切攻撃できませんが、ジャンプの着地地点に敵がいた場合、その敵を捕まえる事が出来ます。
 捕まえ中に「攻撃」ボタンでその敵を攻撃します。一方的に攻撃できますが、他の敵に対して無防備なので注意しましょう。
 「変身」がこのゲームの特徴の1つで、主人公は『巨人』『虎』『ドラゴン』のどれかに乗って魔獣と戦いますが、この「変身」 ボタンは、主人公が乗る物を変えるボタンです。

 操作系を表にまとめるとこんな感じです。

  攻撃ボタン ジャンプボタン 変身ボタン
通常時 通常攻撃 右又は左へジャンプ 巨人⇔虎への変身。
掴み中 掴んだ敵を攻撃 つかみを放して左右へジャンプ
※主に他の敵から逃げるときに使用

 ゲームのルールはライフ制で、敵の攻撃を喰らうと、画面上のドラゴンの炎が小さくなり、0になるとミスになります。 残機が0になるとゲームオーバーです。

 

【銀の龍の背に乗って〜(←違う)】

 前述の「変身」で乗る物によって、主人公の攻撃法方が大きく変わります。但し、変身をするときは『☆』が1つ必要です。 このアイテムはスタート時は3つで、敵を倒すとたまに落とすことがあり、ストックの最大は8です。
 また、ライフが0のときは(何故か)変身できないようです。

巨人
 通常攻撃は威力が高く、少ない攻撃回数で敵をダウンさせる事が出来る。但し、リーチが短い。
(ジャンプからの掴みが虎より出しやすい??…らしい)
 どちらかというと接近戦タイプ。


 機動力タイプ。巨人とは逆に攻撃はリーチが長いが、威力が低い。通常攻撃の鉄球はヒットした場合は連射で連続して攻撃できるが、 リーチが長い為、外すと隙があり、ヒットしても敵の仰け反り時間が短いため、後半の敵(攻撃のモーションが短い敵)に対しては中途半端な 連射では割り込まれてダメージを受けることがあり、危険。
 只、移動面などを考慮すると巨人よりは使いやすい気がする。

ドラゴン
 オーブのアイテムを拾ったときに一定時間使用可能になる。
 完全無敵の上、通常攻撃のレーザーはボスを含めた全ての敵を一発で倒すほどの威力。頻繁に出ないが、出たら有り難い。

 

【コツって程でも無いけど…】

 このゲームで気をつけるべきことは、
重なっている敵に攻撃しない事です。プレイヤーの通常攻撃は、1発につき敵一匹にしかヒットしません。
(ファイナルファイト系のように、敵が纏まっていればいっぺんに通常攻撃がヒットする形式ではない)

 つまり、重なっている敵に向かって攻撃してもヒットしなかったほうの敵からダメージを貰ってしまいます。敵が纏まっている場合、 上下に動いて敵を分散させましょう。
 

 他にポイントとしては、
変身中・変身直後が少しの間無敵です。
 ジャンプでは左右にしか移動できないので、敵の攻撃を喰らいそうなときは「変身」するのも手です。

 あと、他に挙げるとすると、
敵はスクロールさせると登場するので、少しずつスクロールさせ、敵を少しずつ登場させ、各個撃破する方が楽です。
 只、制限時間には気をつけましょう。

 また、巨大ゴリラ(1,3,5面に登場)は、背景が暗くなった少し先に登場するのですが、1,3面の場合は、ゴリラが登場する 少し手前で雑魚が1匹登場します。つまり、背景が暗くなったら、少しずつスクロールさせて、雑魚を先に登場させて倒しておきましょう。
 これでゴリラとタイマン(?)になれます。
 ゴリラは手を端っこの方に追い詰めて攻撃連打で楽に倒せます。(追い詰めるまでが苦労する場合もありますが、リーチの長い『虎』 と『変身の無敵時間』で何とかなると思います。)

 上記のポイントを押さえて置けば、あとはやりこみだけで1コインもいけるかもしれません。(ヘタレな私でも1コインオールできる 位だし…)

 

【密かに内容はシンプル】

 敵の種類が比較的少ないため、憶える事も少なく、ある程度やりこめば結構遊べます。
 始めは演出のグロさに敬遠していたのですが、遊んでみればかなり楽しめる作品でした。マイナーな作品の為、少し見つける機会が 少ないと思いますが、是非体験してもらいたいゲームだと思います。
 とりあえず、巨大ゴリラだけは見ておけ。(何故か命令口調)

 

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