個人的名作43

ライトブリンガー(タイトー・1993)

 

 タイトーの隠れたアクション『ライトブリンガー』今回はこのゲームを取り上げたいと思います。

 

【FF…とは違うファンタジーの世界】

 クォータービュー形式のフィールドで、モンスターたちと戦うファンタジーRPG的な世界観のアクションゲームです。 カプコンの『ファイナルファイト』系のように『体力の減らしあい』的な要素もありますが、 実際には操作感覚は同ゲームとは異なっています。

 操作系は、「8方向レバー+2ボタン」で、ボタンは「攻撃」と「ジャンプ」です。
 レバー8方向でキャラクターの移動で、左右どちらかに2回続けて入力すると「ショートダッシュ」しますが、まず使うことは ありません。一応ダッシュ中に攻撃ボタンでダッシュ攻撃が出来ますが…これも出にくい上にイマイチ使い道が…。
 「攻撃」は敵に続けて当てることによりコンビネーションが(自動的に)発動し、1セットの最後の1発を当てると 敵はダウンします。この辺は『ファイナルファイト』っぽいです。また、押し続けると『溜め攻撃』が使用できます。 溜め続けると「白く光る」⇒「黄色く光る」となり、黄色く光った状態なら非常に強力な攻撃が出来ます。 基本的には通常攻撃よりも強力なのでどんどん使った方が良いです。あと、落ちているアイテムを拾うのも 「攻撃」ボタンで行います。
「ジャンプ」は通常のジャンプをします。特殊なジャンプはありません。
 両方を同時に押すと魔法攻撃をします。『マジックアイテム』のストックを1つ減らして強力な攻撃をする事が出来ます。

 プレイヤーは小部屋(または狭い空間)で敵と戦い、ある条件を満たすと次の部屋への扉が開き、進む事が出来ます。
ボスの部屋まで到達し、ボスを倒せばクリアです。全4ステージクリアでエンディングです。


 ストーリーは、魔神復活を目論む『ヴェノム』にさらわれた王女を助ける…という感じです。
プレイヤーは、4人の中から1人を選んでプレイします。
 選べるキャラクターは剣士の「アッシュ」、旅の修行戦士「グレン」、エルフの「システィ」、 魔法使いの「ヴォルド」…それぞれ個性的なキャラクターですが、クリアするまでの難易度が段違いに違うので、 (よっぽどの理由が無い限り、)見た目で選ばない方が良いでしょう。
…というのも、各キャラクターの通常攻撃は殆どアテになら無いくらい弱いのです。雑魚と戦う場合、キチンと敵の動作を 確認し対処していかなければ、いつの間にか体力が…という感じでしょうか。
雑魚戦は基本的には溜め攻撃の方が安全なのですが、殆どのキャラでは溜め攻撃では溜める時間が長く、しかも 多数の雑魚が倒しにくい。かと言って、通常攻撃がヒットしにくい敵やリーチの長い敵等も沢山…。結構キツイです。 まぁ、某RPGのようにすんなり「たたかう」だけで雑魚をポコポコ倒していくほど世の中などここには存在しないらしい(?)

 …とまぁ、「キツイ」とばかり書いてしまった様ですが、試しにプレイしてみたいという方は(今更いるのか??) まずは魔法使いの「ヴォルド」を使用してみることをお勧めします。道中に落ちている属性武器を拾うと 溜め撃ちの魔法が強力になるので、(拾うまでがキツイですが、)溜め撃ち連打だけで結構進めます。
「ヴォルド」である程度慣れたら他のキャラクターを使用した方が良いと思います。

 あと、ゲーム自体も好きなのですが、このゲームの曲も好きですね。個人的に「ランキング」の曲が気に入っています。 20秒足らずの時間に良くあれだけ作ったものだと感心してしまうくらいです。
 あと、ゲームスタート時の宿屋のテーマも好きなのですが、あの曲すぐに終わっちゃうからなぁ…。

 

 この辺でアイテムの紹介でも…。

アイテム 説明
コイン・宝石類 得点が増えます。得点が一定値になるとレベルが上がるので、結構重要アイテム。
でも種類が(無駄というくらいに)多い。多分、20〜30種類くらいあると思います。
食べ物類 体力の回復です。これも種類が(無駄に)多い…。
基本的には「樽」の中に入っています。体力MAXのときに拾った場合、何も起きないです。
ちなみに、宝石と食べ物は落ちている場所に行くだけで拾えます。
武器類 ナイフ、短剣、オノ、槍…etc
「攻撃」ボタンで拾った後、「攻撃」ボタンで投げます。
「クロスボウ」以外は投げるだけなので1回だけ使用可能。
何故か斬るのに使わずに投げます。
盾類 一定回数だけ敵の攻撃を防ぎます。
「ウッド」「ラウンド」「ホーン」「アイアン」「スパイク」
と種類があり、それぞれ防げる回数が違います。殆どの攻撃を防げるので 見つけたら拾っておきましょう。
属性武器 特定の宝箱の中にあります。

属性は初期装備のほかに「火」「氷」「雷」「力(?)」「聖」があるようです。
拾うと「アッシュ」と「グレン」は通常攻撃の、「システィ」と「ヴォルド」は 溜め撃ちの属性が変化します。
特に「ヴォルド」は溜め撃ちの性能が大きく変化します。
また、敵の弱点の属性で攻撃すると「WEAK HIT」と表示されますが、 属性よりも、全体的な性能を重視した方がいいと思います。
マジックアイテム 緑色っぽい球状のアイテム。
同時押し攻撃のストックが1つ増える。画面上では9以上増えていませんが、実際にはストックできています。

 

 また、スコアが増えるとキャラクターのレベルが上がり、体力の最大値が増え、更に体力が回復します。 ピンチのときにレベルが上がると有難いです。

レベル スコア
1 0
2 5万点
3 30万点
4 60万点
5 100万点
6 150万点
7 220万点
8 300万点
9 400万点

 レベル10があるのかどうかは未確認です。あるとしたら550万位でしょう。普通のプレイでは難しそうですね…。
(↑追記:レベル10は無いらしいです。)

 

【遅いんだよ…】

 個人的に印象に残っている隠れキャラ(?)がこのゲームにはいます。
 ラスボスを倒して神殿が崩れだしたときに外周を歩いているとたまに兎が出てきます。その兎はバニーガールに変身し、 「助けてくれて有難う」といって全員分の『聖属性』の武器をくれます。『聖属性』はラスボスの弱点だったので、 ラスボス対決前に欲しかったなぁ…。最後の最後で『聖属性』の武器になれるちょっとしたお楽しみくらいにしかなりません。
(既に『聖属性』を持っている状態なら得点が入る)

 

【楽しむのは…やり込んでから】

 キャラクターの動作とか、もうちょっとサクサク行けるゲームだったらもっと面白かったのでは…と思いたくなったり、 1部屋辺りの時間など全体的なバランスをもうちょっと…とか、多少の愚痴はありますが、結構好きな作品です。
 遊び始めは、1面の中ボスの「ジャイアントスネーク」に喰われまくりました。何度骨にされたことか…。 あの強さに愕然とし、あいつが1面のボスではない事を知ると、「あいつで終わりじゃないのか…」と更に愕然と…。
 でも、やり込んで段々とコツを掴むと楽しいです。通常攻撃メインの「アッシュ」なんかでも、ある程度は進めるように なりました。『武器を持っているからといって闇雲に突撃するだけの猪武者では世の中渡っていけない』という アクションゲームの掟を教えてくれたありがたいゲームです(?)。

 まぁ、ちょっと大袈裟ですが、なかなかじっくりと楽しませてくれる作品だと思います。 PS2に移殖もされたので機会があったら楽しんでみては如何でしょうか。

 

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