ファミコン(以下FC)の初期の名作「いっき」をご存知でしょうか? 「鎌を投げて忍者をやっつけて」
「竹やり持って」「悪代官を捕まえて」…のアレです。
では、「いっき」にアーケード(以下AC)版があるのはご存知でしょうか? 今回は幻の名作(迷作かもね…)の
「いっき」を取り上げたいと思います。
悪代官の圧政に堪忍袋の緒が切れた「権べ」と「田吾」が悪代官を懲らしめるために戦うというストーリー
(らしい)です。
(しかもAC版は、FC版では語られなかった、このゲームのストーリーが楽しめ(?)ます)。
FC版をご存知の方ならば話は早いと思いますが、ルールは同じです。
「8方向レバー+1ボタン」の操作系です。レバーでプレイヤーの移動、ボタンで鎌を投げて敵を攻撃します。
フィールドを歩き回って、各所に落ちている8枚の小判を全て回収すればステージクリアです。
但し、フィールドには敵の忍者が様々なパターンで攻撃してきます。
(一揆なのに何故か忍者が敵。 鎮圧部隊として雇ったのだろうか?)
FC版との違いを挙げるとすると、まずはステージ構成。ステージがFC版よりかなり広いです。
その代わり画面右下にマップが表示されています。また、ステージの種類も8つあります。
(8面クリア後、1面へ戻りループする。)
また、FC版での竹槍・大根等のアイテムは全て「巻物」になっており、色の違いによって効果が変わります。
それと、一部のステージには牢屋に捕まっている仲間がいます。鍵を取っている状態なら救出する事ができ、
救出すると残機が1人増えます。
あとボーナスステージは、フィールドに落ちている「おにぎり」を拾わないと行けません。
しかも、1人プレイの場合は、絶対にパーフェクトが取れないです。
AC版「いっき」で一番印象に残ったのが「千両箱」です。このアイテムは拾うと ボーナス点が入ります。…が、そのときに
プレイヤーが数秒喜ぶのですが、その間やられ判定がきちんとある。
…のです。
拾うと数秒動けないのでミスがほぼ確定します。ボーナス点と思いきや、トラップアイテムだったとは…。
こんな仕掛けをするゲームは他に無いでしょうね。(まぁ、意図的にやったとは思えないが…)
その他は殆どFC版と同じでしょうか…。お邪魔キャラの「ブス(?)」や「幽霊」、そして捕まえると 自動的にステージクリアになる「悪代官」もちゃんと登場します。
…とまぁ、色々無駄話をしてしまいましたが、なんとなく上で挙げたこのゲームの不満部分を
修正したのがFC版という気がしますね。遊びやすさではFC版の方が良いのかも知れませんが、やはり
「間抜けさ」ではAC版の方が優れています。
多分、ここまで間抜けなアーケードゲームは他には無いのではないかと思えるくらい、印象に残っている
迷作です。