個人的名作レトロゲーム21

クイズ大捜査線(SNK・1991)・クイズ迷探偵ネオ&ジオ(SNK・1992)

 

 今回は、NEOGEOから登場したクイズゲーム「クイズ大捜査線シリーズ」を取り上げてみたいと思います。
 クイズゲームというのは、1コイン辺りのプレイ時間が比較的短く、余り好きな方ではないのですが、この作品は結構気に入っています。
 クイズだけが全ての街「クイズシティー」で起こる奇怪な事件に挑む探偵「ネオ・マクドナルド」と「ジオ・ケンタッキー」の2人の物語…ですが、要はクイズゲームです。
 

 ゲーム内容は『通常の4択クイズ』です。NEOGEOのA〜Dボタンで解答していきます。
 ノルマ数だけ正解するとステージクリアとなり、次へ進めますが、間違えるとライフが減ります。
 ライフはスタート時は3つで間違えると減って行き、0になるとゲームオーバーです。

 このゲームは他のクイズゲームと異なり、見た目の演出が結構良く出来ていると思います。
 ストーリーもやや強引ながらドラマ仕立てになっており、敵とのクイズ時は『敵と向かい合って、クイズ対決をしている…』と言うべきでしょうか。  ネオとジオに立ちはだかる敵の姿が大きく画面に映し出されています。
 クイズは5秒以内に解答する形式ですが、クイズの出題者はそのとき指を折り曲げながら 「5…4…3…2…1…」と声を出してカウントダウンをしていくのです。そして、間違えると「ハッハッハッ」と相手に笑われてしまいます。結構面白い緊張感があります。
 一般的には、クイズゲームは殆ど単調で飽きやすいのですが、これらは簡単には飽きさせない為の面白い演出だったと思っています。
 

 また、解答形式は(特別な場合を除いて)基本的に4択なのですが、クイズの出題形式に変わったものが多かったのがこのゲームの特徴です。

パネルめくりクイズ  ジャンルと難易度(1〜4)を選択して解答。
正解すると、選んだ難易度に応じてノルマが減っていく。
ビンゴクイズ  3×3マスのうち1つを選んで解答。
正解マスを縦・横・斜めにそろえるとクリア。
連打クイズ  通常のクイズだが。ボタンを連打しないと解答できない。
アップダウンクイズ  正解すると1段階上昇、間違えると1段階降下。
最上階で正解するまで延々と続く迷惑なクイズ。
ここでゲームオーバーになると、巨大生物に食われる演出が…。
スロットクイズ  スロットで出たジャンル・難易度・選択肢数のクイズを解答。
「777」がそろうと自動的にクリア(目押し可能)
格闘クイズ  通常の4択クイズだが、正解すると相手を殴ることが出来、
逆に間違えると殴られる。
無駄に派手な演出があるだけ…といえばそれまでだが…。
1分間クイズ  1分間以内にノルマクリアをしなくてはならないクイズ。
成否が後のストーリーに絡むことが多い。
間違い探しクイズ  1分間以内に左右の絵の間違いを探すクイズ。
「クイズ迷探偵〜」のみに登場。これも成否によって、
後のストーリーが変わる。

 

 

クイズ大捜査線〜ザ・ラスト・カウントダウン〜

 1991年に登場した第一弾『クイズ大捜査線』は、「ストーリーモード」と「すごろくモード」から選べます。
 「すごろくモード」は、クイズの残解答時間に応じてマスを進むことが出来、様々なイベントをこなしながら、 秘宝を探す…という流れです。残り5〜4秒くらいで解答し続ければ、比較的簡単に終わるようなゲームです。

 

 もう1つのストーリーモードは、探偵らしく(?)依頼人からの以来をクイズで解決していくといった内容です。

[ クリス編 ]
 二人に来たのは「迷い犬を探して」と、いつもある様な簡単な依頼。
 犬を間単に見つけられたのだが、その直後クリスがクイズマフィアに誘拐された事を知り、クリスを救出に向かう。

[ ジョージ編 ]
 「私を殺した犯人を捜して欲しい」と、二人に依頼をすると、突然煙のように姿を消してしまった正体不明の男、ジョージ。
 半信半疑で手がかりの場所へ行ってみると、そこはゾンビ達の住む墓場だった。
 


 ストーリーモードに登場するクイズの相手を良く見ると…
 どこかで観たような国内外の俳優っぽい人物達が…更に何故か「ダァーーー」といいながら出現するア○トニオ猪木風の敵や足に「16文」と書かれているジャイア○ト馬場風の敵も…
 あのころは…パロディは問題にならなかったのかと…


 ストーリーモードのストーリーは1本道ですが、ストーリーの最後の一問だけは特別で 『正解するとグッドエンド・間違えるとバッドエンド』になります。 また、すごろくモードは最後の選択しで 『YESを選ぶかNOを選ぶか』でエンディングが変わります。
(どっちも大したエンディングでは無かっ…(以下自主規制))

 

 

クイズ迷探偵NEO&GEO〜クイズ大捜査線パート2〜

 続編は、翌年の1992年に登場しました。今回はストーリーモードのみになっています。
 ルールは前作と同じ4択クイズですが、演出面が更にパワーアップ(?)しています。
クイズ対決で登場する人物がどこかで見たような国内タレントや有名人達にそっくりな人達ばかり。色々な意味で良く出来たものです。
(大○田厚、ウッ○ャンナ○チャン、○添要一、○山ノック、ポー○牧…等にそっくりなキャラ達、初めて見たときは、問題なかったのかと心配するくらいでした。)


 

 今作のストーリーも相変わらず吹っ飛んでいます。…でも、笑って済ませましょう。

[ 時を越えた愛 ]
 自分の発明したタイムマシンを使って50年前の自分の駆け落ちを成功させて欲しいと依頼を受けた二人。
過去や未来で起こる事件をクイズで解決し、依頼人の駆け落ちを成功させる。


[ 宇宙からの依頼人 ]
 ある日、女性が襲われそうになっている現場を見つけた二人。
助けた彼女に話を聞いてみると、彼女は「宇宙賞金稼ぎのヘレン」と名乗った。
二人はヘレンと共に地球に逃げ込んだ異星人とクイズで対決する事になる。

 


 ストーリーは途中で分岐があり、そこでノルマクリアできるかどうかで話が変わります。(エンディングも変わる)
 また、最終クイズでノルマクリアできたかどうかで、グッドエンドかバッドエンドになります。
 つまり、各ストーリー4つずつのエンディングがありますが、どれも大したエンディングでは…(再び自主規制)

 

クイズシティーに巻き起こる???

 名作に挙げましたが、迷作に近い気もします。もともと「コイン投入⇒3連続ミス⇒1分持たずに終了」という展開になるクイズゲームは、余り好きになれないですが、この「クイズ大捜査線シリーズ」は突拍子も無い印象的な演出にやられました。
指を1本ずつ折っていくクイズのカウントダウンは、ある種、格好良いです。
 そんな中、アホな演出も多かったです。「クイズシティー」だけあって人に話しかけるにも「何だ?用があるならクイズをクリアしてからにしな。」とまさにベタ過ぎる展開…
スピード違反も、取り調べも、脱獄も、ゾンビや異星人を倒す事ですらクイズで解決出来てしまう『クイズ王ならどんな事でも出来そうな』世界です。
 普通のクイズに答えるだけのクイズに飽きた方にはある意味お勧めです。
 
 後にSNKから「クイズ・キングオブファイターズ(SNK・1994)」が発売されましましたが、SNKのクイズゲームながら、このゲームにネオとジオは登場しませんでした。
 ところが、復活を望むマニアな声があったのか、SNKを代表する格闘ゲームシリーズの内の1つである「ザ・キングオブファイターズ2000(SNK・2000)」にストライカー(要するに援護攻撃者)として二人が登場しました。
(だけど、いまいち使い勝手が悪かったらし…(再度自主規制))

 

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