個人的名作レトロゲーム20

スプラッターハウス(ナムコ・1988)

 

 アーケードゲームには色々と印象的なゲームが数多く登場していますが、これはある意味「印象的」 なゲームと言えるでしょう。
 個人的名作第20回は、ナムコが1988年に送り出した異色作『スプラッターハウス』 を取り上げたいと思います。
 

そこは、『不気味』という程度で表現できる場所ではなかった…

 主人公リックが、この世と思えぬ物達が居る館に迷い込んでしまい、逸れた 恋人ジェニファーを探し出し、共に館から脱出するゲームです(そんな感じのストーリーだった筈)。
 操作系は『8方向レバー+2ボタン』で、左のボタンが攻撃、右ボタンがジャンプとスタンダードな操作系の アクションゲームです。

 ジャンプは押す長さによって高さが変わります。(特別使い分けるシーンは少ないですが…)  攻撃が少し面白く、立ち状態なら「パンチ」、しゃがみながらだと「キック(少しリーチが長い)」、さらに 斜めジャンプの着地時にレバー下方向+攻撃で「スライディングアタック」と多彩な攻撃が出来ます。  特にスライディングは攻略上重要なテクニックです。

 また、ステージ各所に色々な武器が落ちており、それを拾うことにより武器で敵を攻撃することが出来ます。 同じ敵でも攻撃法によりやられ方のパターンが違うのが物凄く良く出来ています。「鉈で真っ二つ」もあれば 「角材で相手を壁にたたきつける」…等、全パターン必見です。
 主人公はライフ制で、画面下に表示されているライフが0になるとミスです。 どの敵の攻撃をくらってもライフは1しか減らないので、この辺りはシンプルになっています。(ステージクリア時にライフ+1)
 


 

攻略という程でもないですが…

 「難しいゲーム」と言われている感じもありますが、このゲームは「魔界村」などのアクションゲームに 多くある傾向である、「攻略法・対策をしっかり叩き込んでおけばクリアは出来る」ゲームだと思っています。
(現にへタレの私でもクリアできるし…)
 何かのお役に立てれば…と、個人的対策や思い出話でも…。

1面:

 道中は特に困るような場所はないと思います、「鉈や角材の演出を楽しむ場所」かな…。  ボスは画面端でパンチ連打(地を這う敵はしゃがみキック)でOK。
 

2面:

 前半は問題ないと思います。後半の敵はスタート地点の角材を使えばリーチ負けしないので困らないと思います。 敵と棘鉄球の場所は決まっているので、ある程度覚えておけばさらに楽になると思います。
 ボスは最初の地震では画面右端で待ち、シャンデリアの左端から空き缶が落ちてきたら、1キャラ分左へ移動しましょう。 最後に右端から落ちてくる空き缶がかわせます。椅子はタイミングよくパンチを当てていけば問題なし。 ナイフは画面端(多分距離的に右端になると思う)で軌道を読んでパンチかキックの連打。 絵は動き出したら画面中央付近へ移動し、絵を壁と自分で挟み込むようにパンチ連打すると沢山ヒットします。 回り込まれても落ち着いて、壁と挟み込むようにパンチ連打をしましょう。倒したら画面端に避難して、 シャンデリアを避けましょう。
 

3面:

 スタート地点でライフルを拾ったら出来るだけ使用せず、しゃがみキックだけで敵を倒していきましょう。 ボス前のライフルまで持っていったら、2丁のライフルを交互に持ち替えながら前進すると、 ボスまで2丁のライフルを持ち越せますので、10発当てて終了です。
 橋の動く水溜り(?)と穴でライフルを落とさないようにしましょう。
 道中でライフルを落とした場合は、1丁のライフルを使いきってから、スライディングアタック。
 

4面:

 このあたりから難易度が上がってきます。最初のシーンの回転する刃は先までスクロールさせてから タイミングよく飛び越えましょう。(切られたとき「ジョリッ」って音が異様に寒い気がするのは私だけでしょうか…)
 また、ステージに落ちている槍を「地を這う肉塊(?)が頭を伸ばしてきた時」に当てると、肉塊の頭だけが吹っ飛んでいきます。 この演出が結構好きなのですが、肉塊まで槍を温存するとダメージを喰らい易いのが難点…。  次は鏡の部屋のシーン。特定の鏡を通過すると、そこから鏡をぶち破って「ミラーリック」が 襲い掛かってきます。(確か、4・9・14枚付近だった筈…)こいつの対策が悩んだのですが、 友人から教わった攻略が大変役に立ちました。
 それは、「ミラーリックの鏡を飛び越えるように右へジャンプし、着地で(レバーを左下へ入れて攻撃ボタンで) 左方向へスライディングするとスライディングがミラーリックに2ヒットし、楽に倒せる。」というものです。 ここはどうしてもダメージを受けてしまう場所だっただけに このノーダメージで抜けられる方法を知ったことで、以降の攻略が楽になりました。
 ボスは途中に落ちている斧を拾い、取り巻きの雑魚に注意すれば何とかなります。
 

5面:

 1コインクリアを目指していた当時は一番印象深いステージだった5面。途中の分岐は上(絵画+ジョーカー) ⇒下(ゾンビマスター)⇒下(犬+ジョーカー)が、安定し易くて一番楽だと思っているのですが、 一般的にはどうだったのでしょうか?
 ボスはマジで苦労しました…攻略を見つけるために何度コンティニューして、何度諦めたものか…。 ボスの爪攻撃が画面約半分のリーチでしかも間合内なら回避不能…。
 画面中央付近でボスのジャンプの着地を狙ってパンチ。1発当てたら画面半分より離れる…の繰り返しで 2回変身が解けるまでは簡単、問題はその次の3段階目になったときだけやってくる小さいジャンプ (と言うよりはショートステップのような感じ)これを確認したら、ボスの方に踏み込んでパンチを当て、 当てたら素早く逃げましょう。全体的にいえば、 「全てのジャンプの着地にあわせてパンチ。必要に応じてヒットアンドアウェイ」です。
 

6面:

 このステージでは中間地点が無く、ミスをすれば最初からとなるため、小さいミスも許されない様になります。
 道中は…雑魚の出現位置はランダムらしいですね。安定しないと苦労するのですが、只、点稼ぎする方 にとっては重要な面だとか…。とにかく出来る限り雑魚の卵を地面に落とさないように心がけるしかないようです。
 ちなみに設定がEASYの場合、雑魚の卵が着地しません。 (余談ですが、更に5ボスが小ジャンプしない・ラスボスの土片が降ってこない)
 ボスは接近して(卵の位置にあわせて)パンチ・キック連打。
 そういえば、この面のボスは死ぬ間際に攻撃してくるのですが、ここまでで最後に攻撃してくるボスは 1・2面だけでそれ以降のボスは攻撃してきません。しかも、4面と5面のボス後はデモが出てくるので、 「1・2ボスが最後に攻撃してくる事」をすっかり忘れていたときに…そういうときに限って、 ライフが1だったんだよなぁ、モロ喰らってミスになりましたよ。…これは、このゲームの忘れられない思い出です。
ちなみに倒したボスに接近してしゃがみキックを連打すると、死ぬ間際の攻撃が当たらない…というのは有名な話らしい。
 

7面:

 ラストは燃え盛る森のステージ。6面同様中間点が無く、 また、ラスボス以外の雑魚(丸太、火とかげ)は一切倒せないという特徴的なステージです。  ラスボスを倒すと10万点入るのですが、ラスボスと相打ちになると点数が入って7面の最初から… ここも稼ぎの重要地点のようです。
 

 

異色だったが、印象的な事ばかり…

 「どこからどう見ても、ホラー映画そのもの」。これがこのゲームの第一印象でした。初めて見たときは 不気味すぎて画面を正視していられなかったくらいです。…とか言いつつ今では平気でプレイしますけど…。
 「見た目の不気味さとそれをきちんと引き立たせる演出」「攻略し甲斐のあるステージ」「ある種の爽快感を生み出す多彩なアクション」 やればやる程、このゲームが持つ面白さが見つけられる良作だと思います。

 そういえば、一時昔に「やればやる程味の出るスルメゲーム」という宣伝文句をしていたゲームが幾つかありましたが、 そういうゲームに限って駄目ゲームばかり…。宣伝した人たちは一度、本当のスルメゲームである『スプラッターハウス』を プレイして欲しいものです。(笑)
 初めて触れたときから『味』を感じ、更にやりこむことでその『味』が更に深まる作品こそが真の「スルメゲーム」 だと思います。
 異色な名作だったのですが、家庭用の移植はPCエンジンのみと寂しいです。
 只、PCエンジン版は一部の演出・武器がカットされていることを除けば、出来としては充分いい移植作品だと思います。 (ファミコンでも移植されましたが、ホラーな雰囲気は全く無く、コミカルなアクションゲームになっていました…残念)
 今では表現的に移植は難しいのでしょうか…、期待はしているのですが…。

 

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