個人的名作レトロゲーム 17

トランキライザーガン(セガ・1980)

 

 タイトーの「スペースインベーダー」ナムコの「ギャラクシャン」「パックマン」といった、ゲーム史に残る名作が多々登場した頃とほぼ同時期にセガから登場した「トランキライザーガン」。今回はこれを取り上げてみたいと思います。
 当時を懐かしむ方、当時を全くご存知ない方、皆様にこのゲームの味が伝われば・・・と思います。

 

どんなゲーム?

 迷路の様なジャングルへやって来たプレイヤーが動物達を捕獲するゲームです。
操作系は4方向レバー+1ボタン。 レバーで移動。ボタンで持っている麻酔銃を使用します。

 スタート時、主人公は檻付きのジープに乗って登場し、ジャングルの入り口で降り、歩いてジャングル内を進みます。入り口は数カ所あるので、行動しやすい場所までジープで進みましょう。
 ジャングル内には強暴な野生動物達が居るので、それらを麻酔銃で撃ちます。撃たれた動物は、一定時間(カウントが表示される)眠るので、その間にその動物をジープまで運び、檻に入れると得点が入ります。
 登場する動物は、蛇(麻酔銃、2発で眠る)、ゴリラ(3発必要)、ライオン(4発必要)、象(5発必要)の4種類。移動スピード等には大きな違いは有りませんが、ゴリラだけは「ジープまで辿り着くと、檻に入れられている動物を逃がしてしまう」ことが出来ます。
 また、敵だけはジャングルの壁をすり抜ける事が出来るので、油断すると危険です。
 敵とぶつかるとミスで、残機がなくなるとゲームオーバーです。

 主人公の乗るジープには燃料が存在します。ゲーム中は常に減少し続け、0になると動物が(何故か)発狂して襲いかかってきます。(回避は不能のなので、要するにジープの燃料はタイマー的な役割)
 但し、主人公が檻に捕獲した4種類の動物の数が同じ数になったときにボーナス点と共に(何故か)燃料が補給されます。

 4種類の動物を同時に眠らせるとステージクリアになります。燃料補給だけではゲームが続かないので、基本的にはこれを狙うのがセオリーの様です。

 

見つけたのは・・・

 このゲームをはじめて見つけたのは、1980年ではなく、それから10数年後、「ゲーム博物館」での事でした。博物館内の一角に80年前後のゲームが並んでいるコーナーがあり、そこでこのゲームを見つけました。
 当時は格ゲー等が流行っていた時期で、この手のゲームは「過去の物」という認識しかされないものですが、試しにプレイしてみると『当時らしさ』というのでしょうか、地味で単純なルールながら、結構良い味付けだったと思いました。シンプルで分かりやすいルールなので、「試しにやってみるか」的な方でも簡単に楽しめる作品だと思います。
 『過去』の中に埋もれた名作は、まだ数多くあります。最近では中々見られる物では有りませんが、機会があったら振れてみると良いかもしれません。

 ただ、迷路の壁をすり抜けている敵が何処から出てくるのか分かりにくいので、出会い頭の接触が多いのが難点ですかね。もっとも、そうしなければ、『このゲームの難易度が非常に低くなってしまう』可能性もあったでしょうが・・・。

 

トラン嫌いざーガン?

 「トランキライザー」って言葉には「精神安定剤」と言う意味があるそうで、「トランキライザー・ガン」も「麻酔銃」ということだそうです。それに気付くまで、銃で撃たれた動物が自力で復活するのは何故なんだ・・・と思いましたよ・・・。

 

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